■2006年の4thアルバム『KING』、2007年の5th『T.I. VS T.I.P.』、2008年の6th『PAPER TRAIL』と作品ごとにスケールアップし、名実共に“ヒップホップ界の若きキング”の座に君臨するT.I.待望の新作が遂に登場する。銃器不法所持により2009年5月から約1年に渡る服役を余儀なくされるという事態に陥るも、同年12月、当初の予定より数ヶ月早く出所を果たしたT.I.は、復帰第1弾シングル「I'm Back」を発表し来るべき新作へ向けて活動を本格化。2010年に入るとケリー・ヒルソンを迎えた「Got Your Back」、T.I.節全開の「Yeah Ya Know」のシングル2曲を矢継ぎ早に発表し、“百獣の王”ライオンと並んだジャケット写真もいち早く公開するなど今までの鬱憤を晴らすかのような入魂ぶりを見せる。『KING UNCAGED(=解き放たれたキング)』と名付けられたこの新作は、自身が主演の一人である話題沸騰のクライム・アクション・ムービー『TAKERS』の全米公開(2010年8月)とほぼ同時にリリース予定だったが、直前に延期となってしまう。誰もが新作の完成を心待ちにする中、まさかの悲劇がT.I.を襲う。9月に保護観察違反が発覚し11月から再度収監されることになってしまったのだ。こうしてT.I.の新作は、あたかもT.I.の心象を反映したように、『KING UNCAGED』から『NO MERCY(=情け無用)』へと改題され、ジャケット写真も一新し、12月に緊急リリースされる事となった。通産7作目となるこのアルバムは、困難に孤独に立ち向かうT.I.の魂の叫びが凝縮された1作になることはマチガイない。