若尾圭介

Profile

1990年ボストン交響楽団(音楽監督:小澤征爾)のオーディションに合格、その秋、準首席オーボエ奏者に着任し、同時にボストン・ポップス・オーケストラの首席オーボエ奏者も兼任。かつてボストン・ポップスの指揮者だった伝説的作曲家ジョン・ウィリアムズは、オーボエ協奏曲「Oboe Concerto for Keisuke Wakao」を作曲した。これは2011年5月、ウィリアムズの指揮のもと、オーボエ若尾圭介、ボストン・ポップスによって世界初演された。2012年8月、タングルウッド音楽祭でのジョン・ウィリアムズ80歳記念コンサートでも、このコンチェルトでソリストを務めた。ジョン・ウィリアムズ指揮、ボストン・ポップスと若尾によるコンチェルトの演奏は、iTunesまたはBSO.orgからダウンロードできる。
若尾はボストン交響楽団へ入団する以前に、マイケル・ティルソン・トーマス率いるニューワールド交響楽団に1988年の設立から参加している。1985年に小沢征爾率いる新日本フィルハーモニー交響楽団で演奏し、1989年には秋山和慶の指揮のもと東京交響楽団と共演。1997年に東京でリサイタル・デビューを飾り、札幌のパシフィック・ミュージック・フェスティバルでピアニストのクリストフ・エッシェンバッハと共演した。マンハッタン音楽院にて元ニューヨーク・フィルハーモニック首席オーボエ奏者ジョセフ・ロビンソンに師事。卒業後はそのまま同校で教鞭を執っている。他に、新松敬久(元日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者)、佐藤順子、小島葉子(元NHK交響楽団首席奏者)、レイ・スティル(元シカゴ交響楽団首席奏者)、アルフレッド・ジョナベス(元ボストン交響楽団首席奏者)、タングルウッド・ミュージック・センターの客員教授だったラルフ・ゴンバーグ(元ボストン交響楽団首席奏者)に師事。フランスにてモーリス・ブールグの薫陶を受ける。後進の指導に熱心に取り組んでおり、1988年より毎年「若尾圭介オーボエ・キャンプ in Tokyo」を開催するほか、ニューイングランド音楽院およびロンジー音楽院で教鞭を執っている。また、代官山ヒルサイド・テラス音楽祭の音楽監督を務め、チェスナットヒルのリディーマー教会コンサート、マサチューセッツ州レノックスのヴェントフォート・ホールで開催される夏の室内楽コンサートを立ち上げている。さらに、日本-アメリカ交流コンサートを主催。日本を始め、海外の音楽家をボストンに招聘する日本アメリカ交流コンサートでは、豊嶋泰嗣、水谷上総、エマニュエル・アックス、クリストフ・エッシェンバッハ、山本正治、モーリス・ブールグらが出演している。ピアニストのクリストフ・エッシェンバッハと共演した『CANZONETTA』(日本版タイトル)、ジョン・ウィリアムズの映画音楽を取り上げた『若尾圭介playsジョン・ウィリアムズ』など、DENONで3枚のソロ作品を録音している。

WARNER MUSIC JAPAN SPECIALS