ホーム >> Another Side of Music >> 第63回 Led Zeppelin / レッド・ツェッペリン 『CODA / コーダ(最終楽章)<紙ジャケットSHM-CD>』
Another Side of Music

第63回
Led Zeppelin / レッド・ツェッペリン
『CODA / コーダ(最終楽章)<紙ジャケットSHM-CD>』

『CODA / コーダ(最終楽章)<紙ジャケットSHM-CD>』

たまには音楽でも聴いてのんびりと

ドラマーのジョン・ボーナムが他界し、バンドの活動に終止符を打ったツェッペリン。69年~78年に録音された楽曲をジミー・ペイジが選曲したボーナムへの追悼盤的作品(1982年作品)。ビルボード・アルバム・チャート最高位は6位。
http://wmg.jp/artist/zeppelin/WPCR000013141.html


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先日、久々にあった友人が『CD/BOOK』をベタ誉めしてくれた。そのまま記載する。CDには知らない曲も入ってたけど、いい感じだったよ、一日聴いてても飽きない感じでかなり気に入っているよ、素晴らしいセレクトだよね、本の方も実に文学的な文章で感動したよ、とのことだった。本のくだりは嘘だが、概ねそんな感じだった。冒頭からもの凄い手前味噌っぷりだが、最後くらい、いいかなと思ったもので。

そうなんです。この連載は今回で最終回となります。2008年1月から数えること63回、よくこれだけ続いたもんだと驚いております。趣旨は、これまで音楽についてあまり詳しくなかった人にもわかる内容にすること、音楽マニアしかわからないような専門用語は使わないこと、自分が実際にいいと思うものしか取り上げないこと、などでしたが、それにしても音楽と関係のない話をだらだら書きすぎたのではないかと、若干反省しています。ひどいときは、アーティスト情報が2、3行しかない、という回もありましたからね。我ながら、数々の暴挙にびっくりしています。

さて、ラストを飾る1枚なんですが、実はこの連載をはじめるときからすでに最後はこれにしようと決めていたのでした。それが、レッド・ツェッペリンの『CODA/最終楽章』というアルバム。「CODA」とは、クラシックなどにおいて曲の最後を強調するために付け加えられる部分のこと。そして、その名の通りこのアルバムはツェッペリンの最後のオリジナル・アルバムなのです。しかも、このアルバムがリリースされた1982年には、すでにツェッペリンは解散していたのでした。

というのも、1980年9月にドラマーのジョン・ヘンリー・ボーナム(通称ボンゾ)がアルコールの過剰摂取によってこの世を去っており、「ボンゾなしではツェッペリンは成立しない」と同年12月に解散宣言が出されていたのでした。その後、2年という月日が流れた後、ひょっこりこのアルバムがリリースされたというわけです。収録曲は、過去に録音されていたけどお蔵入りになっていたものに、手を加えたり、アレンジしなおしたもので、いってみれば「残り物」的な感じなんですが、それをよくあるアウトテイク集で終わらせないのが、ジミー・ペイジ先生(ギタリスト兼プロデューサー)のすごいところ。録音された期間に9年の開きがあるにもかかわらず、もの凄い統一感があるんです。そんで、めっちゃカッコイイ。「なんでこの曲が没になったのか!」と不思議でならないものばかり。

そして改めて聴いてみると、なるほどボンゾなしではツェッペリンのサウンドというのはありえないのだな、と気付かされる。それくらい、このバンドにとってボンゾのドラムというのは重要な役割を果たしているわけです。もちろんボンゾに限らず、この4人だったから、この4人でなければ無理だった、という奇跡のバンドだったのかもしれない。

これまでもさんざんツェッペリンのアルバムは紹介してきたが、もしまだ聴いたことがないという人がいたらぜひ聴いてもらいたいアルバムです。できれば、全部聴いてもらいたいくらい。ハードロックというイメージばかりが先行しているけれど、それだけではない奥の深いバンドなので。どうしてもツェッペリン・ファンというと「ロック好きな男」というイメージがあるが、ちゃんと聴けば女子も嫌いじゃないと思うんだけど。そして、できれば飲み会などで軟弱そうな男が「好きなミュージシャンって、誰?」と軽薄なノリで聞いてきたときに、「ボンゾ」と答えて相手をびびらせてやって欲しい。

と、最後の最後まで好き勝手なことばっかり書きましたが、これまでどんな内容であってもあたたかい目で見守ってくださった懐の深いワーナー・ミュージック・ジャパンの皆さんに感謝します。そして、長きにわたって編集を担当してくださったキャプテン・アンド・ミー・インクの高間さん、どうもありがとうございました。そして、これまでお付き合いいただいた読者の皆さん、本当にありがとうございました。

連載は終わってしまいますが、この連載を「Another Side Of Music」というひとつのかたちに出来たことを大変嬉しく思っています。どうもありがとうございました。何かと忙しい世の中ですが、たまには音楽でも聴いてのんびりしてくださいね。

今回紹介した1枚

『CODA / コーダ(最終楽章)<紙ジャケットSHM-CD>』 Led Zeppelin / レッド・ツェッペリン
『CODA / コーダ(最終楽章)<紙ジャケットSHM-CD>』

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ドラマーのジョン・ボーナムが他界し、バンドの活動に終止符を打ったツェッペリン。69年~78年に録音された楽曲をジミー・ペイジが選曲したボーナムへの追悼盤的作品(1982年作品)。ビルボード・アルバム・チャート最高位は6位。
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穴澤 賢 (あなざわまさる)

プロフィール

穴澤 賢 (あなざわまさる)
1971年大阪生まれ。
ブログ「富士丸な日々」の作者。
高校生の頃からバンドに明け暮れ、28歳という微妙な年齢で上京するが、音楽の道から挫折するという経歴を持つ。現在は文筆業でかろうじて食いつないでいる。口癖は「ま、いいじゃん」。著書に『ひとりと一匹』(小学館)、『富士丸な日々~明日は天気か?』(小学館)、『富士丸 おでかけ日和』(日経BP社)などがある。

「富士丸な日々」 http://fujimaru.blog16.fc2.com/
「Another Days」 http://anazawa222.blog13.fc2.com/