まず、大変個人的なことで2回も連載をお休みしてしまったことをお詫びします。 さて、今回、個人的に感じたことは、いわゆる「失意のどん底」といった心境にある場合、人間(僕)は、テレビもつけず、一切の音楽を聴かないのだなと気付いたことでしょうか。なんというか、シーンと静まりかえったところで悲しみに浸っていたいというか、そんな感じなんです。
それが、10日も経ってくると、徐々に自然に音楽を欲するようになり、以前紹介した『/05』といったようなものをぽろぽろと聴くようになり、かといって大好きなロック系はまだ聴く気になれず、だけどこれがまたしばらくすると、ツェッペリンとかフーを聴けるようになるから不思議なものだなぁとある意味客観視していた日々でした。ただ、そればっかり聴いているわけではなく、あくまで精神状態がいいときにという程度で、どうしても普段は比較的大人しめの音楽を聴いているような毎日です。
そんなおり、ワーナーさんからどさっと届いた(愛のある)サンプルCDを日々聴いているわけですが、今回紹介したいのはそんな中からライ・クーダーという人の『The UFO Has Landed』というアルバム。ライ・クーダーといえば、スライドギターの名士としてはもちろん、「キース・リチャーズにオープンG(チューニング)を教えたのは俺だ」と豪語するなど、それ以外でも数々の業績を残す逸材。
なぜ今こんなアルバムを出すのかよく知らないが、どうやら最近来日するらしい(または)したらしい。昔好きでよく聴いていたが、このゆるさがたまらない。ギター好きな人もそうでない人も、ぼけーっとかけていてもまったく邪魔にならない音楽である(いい意味で)。この機会にぜひいかがでしょう。僕はひとまず、このあたりのアルバムをぼちぼち聞きながら、何とか過ごしているところです。最初の10日ほど、音楽なんてと思ったけど、やっぱり必要なんだなーと、つくづく思っている次第です。ひとまず、今回はこんなところで失礼します。
追伸
連載の続行をいち早く決定してくれ、はげましのメールもくれたワーナーの柳田さま、渡辺さま、宮治さま、(有)Captain And Me Incの高間さま、ならびに関係者の皆さまにご迷惑をおかけしましたことをお詫びすると同時に、感謝いたします。
また、この連載を楽しみにしていてくださった皆さま、どうもすいませんでした。次回からはもっと明るい原稿を。
追伸2
こんなことをここで書くとワーナーさんには申し訳ないんですが、『ライヴ!! 泉谷 ~王様たちの夜』というアルバムがあるんですよ(リリース当時はワーナー)。この中「終りをつげる」というのが実に心に染みる、そんな毎日です。同じような心境の方はぜひ。
※編集部注※
ワーナーからリリースの『ライヴ!! 泉谷 ~王様たちの夜』 は、廃盤商品となっております。あらかじめご了承願います。
Ry Cooder / ライ・クーダー1970年のデビュー以来、38年以上続く、ライ・クーダーの音楽の旅を綴ったアンソロジー。ライ・クーダー/ヨアキム・クーダーが、最新オリジナル・アルバム『アイ・フラット・ヘッド』も含むソロ作品、そして多数のサウンドトラックから選曲した34曲2枚組による最新ベスト。「レッツ・ワーク・トゥゲザー」未発表ヴァージョンも初収録!
http://wmg.jp/artist/rycooder/WPCR000013691.html

穴澤 賢 (あなざわまさる)
1971年大阪生まれ。
ブログ「富士丸な日々」の作者。
高校生の頃からバンドに明け暮れ、28歳という微妙な年齢で上京するが、音楽の道から挫折するという経歴を持つ。現在は文筆業でかろうじて食いつないでいる。口癖は「ま、いいじゃん」。著書に『ひとりと一匹』(小学館)、『富士丸な日々~明日は天気か?』(小学館)、『富士丸 おでかけ日和』(日経BP社)などがある。
「富士丸な日々」 http://fujimaru.blog16.fc2.com/
「Another Days」 http://anazawa222.blog13.fc2.com/










