いやー、やっとこの連載の書籍化の「書く」作業については、ほぼ終えました。長かった。その企画が持ち上がったのが昨年末頃、そこから少しずつでもやっておけば良かったものを、本格的にリライト作業に着手したのがたしか2月4日。当初は連載で書いた文章に軽く手を加えればいいだけだから楽勝だろうと思っていたので、過去の文章を読み返したりもせずほったらかしていたのでした。
ところが、いざレイアウトを組んでもらい、実際に縦書きになったものを自分で読んでみると「これはいかん。全面的に書き直さねば」と冷や汗がしたたり落ち、そこから約一ヶ月地獄の日々を送ることになったわけです。もっと早くに自分の駄文に気付いていれば、こんな苦労はせずに済んだものを。というわけで、書籍についてはほぼ全部書き直しました。その結果、より音楽に触れないという結果になってしまいましたが。
というわけで、あとはパッケージまわりとか、そういったことを現在やっているわけですが、もうすぐその全貌が明らかになると思いますので、コチラなどを参考に、どうぞ完成を楽しみにしていただければと思います。
しかし凄いですね。本来はアルバム紹介のコラムなのに、ここまでひたすらCDブックの宣伝しかしていないという。ありえない。そういう意味でも、本当にいつも自由にやらせてもらっているというか、やりたい放題ですいません。しかも、誰かが来日するからとか、新譜が出るからとか、誰かをプッシュしたいからとか、そういう理由で何かを紹介してくれといわれたことは一度もないんですよ。ある意味、ここは治外法権なのでしょうか。ここまでですでに600文字越えだし。
でも、たまにはというか、そういうパブ的なことをした方がいいのではないかとも思ったり。世間のオジサンたちは今、キャロル・キングとジェイムス・テイラーが来日すると騒いでいるというじゃないですか。こんなページもつくられているくらいですし。僕も個人的にこのふたりは嫌いではないし、JTについては過去に取り上げましたが、この機会にもう一度紹介してみようかと思いまして。
そうですね、もう1枚紹介するとしたら、何がいいでしょうね。やっぱり僕も高間さんと同様『ワン・マン・ドッグ』でしょうか。何がいいって、ジャケがいいじゃないですか。ボートの上で佇む、ひとりの男と犬。またこの湖がいい感じなんですよね。鬱蒼としていて、ルアーとか投げたらトラウトとか釣れそうな感じじゃないですか。
個人的に、子どもの頃からの夢は、いつか山の中か湖のほとりでひっそり犬と暮らしたいというもので、このジャケットなんてまさにそんな感じなんですよね。僕が大好きだった相棒は、あいにく昨年いなくなっちゃったけど、だけどやっぱりいつかこういう暮らしがしてみたいなぁと改めて思うのでした。
しまった。JTの音楽に触れることなく1000文字を軽く越えてしまいました。ま、気になった方は特設サイトを読むなり試聴するなりしてください。ちなみに、このアルバム、めっちゃ地味です。でもそこが好きです。あと、9曲目の「WOH, DON'T YOU KNOW/オー、ドント・ユー・ノウ」のリズム、特にリー・スクラーのベースは最高にカッチョイイです。しかし、結局これじゃあ全然パブにも何もなってないですね。
それにしてもJTはなぜボートの上でネクタイしてるんだろう。だけど、犬は可愛いなぁ。
<余談>
「ONE MAN DOG」とは、直訳すると「一人の男犬」になってしまいそうなので(男犬て)、実際はどういう意味なのか英語に詳しい女性編集者に電話したところ「よくわかりません」といわれたので「わかりました。この役立たず」といって電話を切ったところ、後で「悔しいので調べてみました」とメールがありました。
それによると「one-man dog」と、ハイフンの入る場合は「ひとりの男だけになつく犬」と訳すらしいです。日本でも飼い主にしかなつかない犬のことを「ワンマンドッグ」と呼ぶそうです(知らなんだ)。ただ、このJTのジャケットのイメージだと本来は「one man and one dog(ひとりと一匹)」とするべきなんでしょうけど、中間の「and one」を省略したのではないかと憶測されます、とのことでした。
そしてメールの最後には「こんな感じでご納得いただけそうでしょうか」との一文が。はい、納得しました。役に立ちまくりです。どうもありがとう!
James Taylor / ジェイムス・テイラー70年代、世界中の絶大な共感と支持を得たシンガー・ソングライター、ジェイムス・テイラーの3作目(1972年作品、プロデュース:ピーター・アッシャー)。大ヒットしたシングル「DON'T LET ME BE LONELY TONIGHT/寂しい夜」を含む傑作アルバムが、来日を記念して最新リマスター&SHM-CD仕様で登場!
http://www.wmg.jp/artist/jamestaylor/WPCR000013821.html

穴澤 賢 (あなざわまさる)
1971年大阪生まれ。
ブログ「富士丸な日々」の作者。
高校生の頃からバンドに明け暮れ、28歳という微妙な年齢で上京するが、音楽の道から挫折するという経歴を持つ。現在は文筆業でかろうじて食いつないでいる。口癖は「ま、いいじゃん」。著書に『ひとりと一匹』(小学館)、『富士丸な日々~明日は天気か?』(小学館)、『富士丸 おでかけ日和』(日経BP社)などがある。
「富士丸な日々」 http://fujimaru.blog16.fc2.com/
「Another Days」 http://anazawa222.blog13.fc2.com/










