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エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド『ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン』(2CD/2DVD)発売記念 ライヴ体験者に直撃インタビュー![前編]

エリック・クラプトンとスティーヴ・ウィンウッド――ブリティッシュ・ロック・シーンを代表する2人のミュージシャンが中心となり結成された伝説のスーパー・グループ、ブラインド・フェイス。その解散から40年もの時を経て、クラプトンとウィンウッドによるジョイント・ライヴがついに実現! 2008年2月25日、26日、28日、ニューヨークはマディソン・スクエア・ガーデンでのライヴを余すところなく収録した『ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン』(CD2枚組、DVD2枚組)が6月10日にリリースされる。
ワーナーミュージック・ライフでは、ロック・レジェンドが凝縮された同作品の魅力に迫るべくスペシャル・インタビューを敢行! ご登場いただくのは、実際にマディソン・スクエア・ガーデンでの2人のパフォーマンスを間近で体験された翻訳家/ライターの前むつみ氏。クラプトンとウィンウッドによる、奇跡ライヴ・パフォーマンスの全容はもちろん、海外ライヴならでは楽しみどころ、マニアならではの裏話にいたるまで、とことん語りつくしてもらいました。

後編はこちら

インタビュアー:井本京太郎(ワーナーミュージック・ジャパン)

夢のジョイント・ライヴ実現までの道のり


2008年2月26日公演のチケット

ライヴ・パンフの中面。ブラインド・フェイス時代の若かりしクラプトンとウィンウッドの写真も

井本京太郎:この3日間のライヴ情報が告知された時っていうのはいつ頃でしたっけ? 実際に行なわれたのは2008年2月ですが。

前むつみ:発表されたのは前の年、2007年の11月だと思います。

井本:もともと噂はあったんですよね。

前:そうですね。2007年の5月に、まず2人がイギリスのバークシャーでの『カントリーサイド・ロック・フェスティヴァル』で共演したんですね。それがあまりにも出来が良かったらしく、2人とも乗り気になって、同年7月にシカゴの『クロスロード・ギター・フェスティヴァル』で、また一緒にやったのを観たんです。それで終わりかなという感じもしたんですが、クラプトンって、その頃、ジョン・メイオールと一緒にやり、そのあとクリームを再結成して、自分のキャリアの総括に入っている感じがしたんですよね。「次はブラインド・フェイスが出てくるかもね」って、ファンの間では冗談で言ってたんですよ。スティーヴ・ウィンウッドとはバークシャーとシカゴで共演してるので、改めて単独ライヴまではないのかなと思ったんです。とはいえ、どうも2人にとっては、2度のライヴ自体が非常に楽しかったようで、これはやるかもという予感はありましたね。

井本:で、ついに発表になったと。一瞬で完売しちゃったらしいですね。

前:ほんと、あっと言う間。11月の発表から2週間後にチケット発売が始まったんですが、それはもうすごい争奪戦でしたよ。何度も何度もアクセスしまして、やっとのことで入手できました。席はアリーナの割と前のほう。前と言っても肉眼でギターストラップがどんな感じか見えるぐらいの場所。私のいい席の基準は、ギターストラップがちゃんと確認できるかどうか(笑)。武道館でいったら、後方のブロックの前のほうみたいな感じ。そのくらいのところを一応、3日ともおさえました。それと、海外のチケット会社って、自分で席を選べるんですよ。で、私は複数枚必要なときでも、必ず1枚で取るんです。2枚で取ると、なかなかいい席がないので。誰と行こうが1枚で取ると。会場には一緒に入るんだけど、ライヴはバラバラで観るという。

井本:なるほどね。海外公演におけるチケット予約方法のコツですよね。いいエリアの切れ目になっちゃっているようなところに1席だけ残っているというね。

前:いくら仲の良い友達とでも、並びで観ることよりも、いい席をとるみたいな。夫婦でももちろんバラバラ(笑)。そんな感じで、ラッキーなことにチケットが取れたわけです。

井本:で、3公演すべて行かれたと。

前:はい。せっかくニューヨークまで行くんだから、3日行かないと意味がないと。


ブラインド・フェイス再結成ではない真相は!?



井本:メンツなんですけど、今回は、言ってみればクラプトンのなじみの人たちが出ていますよね。クリス・ステイントン(key)、イアン・トーマス(dr)、ウィリー・ウィークス(b)と。

前:ジンジャー・ベイカーだったらそれこそブラインド・フェイス。

井本:ほぼ再現ですよね。ジンジャー・ベイカーが来るんじゃないかっていう説もあったんですけど。

前:ありましたね。クリームの再結成で、2005年に一緒にやってますからね。クラプトン自身、クリームのイギリス公演は非常に良かったみたいなんですけど、その後やったニューヨーク公演でほとほと嫌気がさしたみたい(笑)。また昔のように、ジンジャー・ベイカーVSジャック・ブルースが始まっちゃったんです。クラプトンは後で「ニューヨークはやらなければよかった」って言っていたくらい。それもあって、ジンジャー・ベイカーが入るとどうかな、というのがあったのかも。

井本:僕だけかもしれないんですが、クラプトンって、ライヴ・パーティー(ツアーの一団)の棟梁みたいなイメージがあるんですよね。皆を盛り上げつつ、自分もハッピーになりたいっていう現場監督的な気質があると思うんですよ、昔から。クリームの再結成に関しても、2人とまた一緒に演奏することで、彼らもハッピーになり、オーディエンスも幸せにしつつ、自分自身は一歩引いてそういう状況を俯瞰しながら楽しむ、みたいなね。なんかこう、広い心でやってる感じがするんですよ。でも、今回に関しては…。

前:たぶん、クラプトンはもめごとが嫌いというか、自分からもめごとは起こさないっていう人だし。特に、ジンジャー・ベイカーに対しては年下じゃないですか。人間ってどうしても若いころの上下関係を引きずるじゃないですか…。

井本:昔の先輩は今も先輩になっちゃうっていう(笑)。

前:それが続いている感じなんじゃないかと思って。そこは、体育会系なんですよね。だから、またジンジャー・ベイカーが入ると、クラプトン的には…。

井本:ジンジャーから「俺はなんで呼ばれないんだ」って連絡があったかもしれないですね(笑)。たぶん彼の性格からすると、自分からは電話しないと思うんですが…。

前:絶対にしないと思う。「頼まれたら出てやるか」みたいな(笑)。でも、そもそもブラインド・フェイスを作る時って、クラプトンはクリームのもめている2人の間に挟まれて、大変な思いをしたみたいです。それが嫌になって、スティーヴ・ウィンウッドと一緒にやろうとしていたところに、なぜかジンジャー・ベイカーが付いてきたという。家のベルが鳴って、玄関開けたらジンジャーが! で、クラプトンが真っ青になったっていう話もあるんですよ。そこでジンジャーが「バンドをやるんだよなぁ?」みたいな感じで、もうノリノリ。クラプトンは全く誘った記憶がないのに。なんかスティーヴ・ウィンウッドがもめた事情を知らないで、ジンジャーに「クラプトンと今度、一緒にセッションやるんだ」みたいなこと、言っちゃったらしいんですよね。その時はバンドを結成するかどうか、ちゃんと決めてない状況だったようですが、「セッションやるんだ」って言ったら、勝手に来ちゃったっていう(笑)。

井本:いわゆる、迷惑なオッサンですよね。

前:クラプトン、目の前が真っ暗になったらしいです。空気を読んでいない。

井本:60年代のKY(笑)。

前:そういう側面もあって、今回はやっぱり「ジンジャーとやるのはもう嫌だ」と。

井本:演奏する曲目のバリエーションもあるかもしれないけれど、ブラインド・フェイスとは当然、名乗れないですよね。だからエリック・クラプトンとスティーヴ・ウィンウッドとして落ち着いたのかという(笑)。

後編に続く


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エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド『ライヴ・フロム・マディソン・スクエア・ガーデン』(2CD/2DVD)

CD
【DISC1】

01.泣きたい気持
02.ロウ・ダウン
03.ゼム・チェンジ
04.フォーエヴァー・マン
05.スリーピング・イン・ザ・グラウンド
06.プレゼンス・オブ・ザ・ロード
07.グラッド
08.オール・ライト
09.ダブル・トラブル
10.パーリー・クイーン
11.テル・ザ・トゥルース
12.ノー・フェイス、ノー・ネイム、ノー・ナンバー

【DISC2】
01.アフター・ミッドナイト
02.スプリット・ディシジョン
03.ランブリング・オン・マイ・マインド
04.我が心のジョージア
05.リトル・ウィング
06.ヴードゥー・チャイル
07.マイ・ウェイ・ホーム
08.ディア・ミスター・ファンタジー
09.コカイン

DVD
【DISC1】

01.泣きたい気持
02.ゼム・チェンジズ
03.フォーエヴァー・マン
04.スリーピング・イン・ザ・グラウンド
05.プレゼンス・オブ・ザ・ロード
06.グラッド
07.オール・ライト
08.ダブル・トラブル
09.パーリー・クイーン
10.テル・ザ・トゥルース
11.ノー・フェイス、ノー・ネイム、ノー・ナンバー
12.アフター・ミッドナイト
13.スプリット・ディシジョン
14.ランブリング・オン・マイ・マインド
15.我が心のジョージア
16.リトル・ウィング
17.ヴードゥー・チャイル
18.マイ・ウェイ・ホーム
19.ディア・ミスター・ファンタジー
20.コカイン

【DISC2】
01.ザ・ロード・トゥ・マディソン・スクエア・ガーデン
02.ランブリング・オン・マイ・マインド(アコースティック/サウンドチェック時のパフォーマンス)
03.ロウ・ダウン(ボーナス映像)
04.カインド・ハーティッド・ウーマン(ボーナス映像)
05.クロスロード(ボーナス映像)


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・2CDと2DVDが、ナンバリング入り特製デザインのスリップケースに収録。
・Danny Clinch撮影による未公開フォト・カード4枚
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・公演告知ポスター
・10ドル相当の ERIC CLAPTONオンライン・ストアのギフト・カードが付属。

品番:2-517586