1.まず、アルバム・タイトル「ビューティフル・フューチャー」に込められた意味を教えて下さい。
特に意味がないんだ。
2.では歌詞はどうですか?例えば「Living a dream in a dead heart cold machine」とかは?
分からないんだ。曲を作って、歌うだけで、曲の解釈は聴く人に任せている。画家に何を描いたか聞いても、きっと説明できないと思うんだ。ロックンロールに関しては、俺がどんな風に解釈するかなんて言わずにそれを聴いて楽しんで欲しいと思う。 .....
3.アルバムの1曲目は、明るくてカラフル、そしてポップで、意外に思う人がいるかも知れないぐらいですが、一方歌詞はダークな感じがあって、その組み合わせがとても興味深いように思えます。そのあたりは如何でしょう?
そうだと思うよ。うまく表現できないけど、コンセプト的だと思う。
4.あなたたちにとって、このアルバムは9作目となります。あなたは「ポップなアルバムにしたかったと」語っていましたが、曲作りの最初の段階から、そのように考えていたのでしょうか?
そうだな、なぜかこのアルバム用に作った曲がメロディックでポップなものになってしまったんだ。ヘヴィで叫ぶようなものではなく、イカレた、ギターが前面に出ているようなパンク曲でもなく、軽いタッチのポップになった。なぜそうなったかは分からない。結果としてそうなってしまっただけさ。アルバムを作る度に、どこか頭の中にあって、あまり語る事のない深いコンセプトがあるんだと思う。他のバンドの事は分からないけど俺達はあまり話し合いもしないし、その必要もないと思う。
5.同じ価値観を長い間共有してきた仲間ならではの、テレパシーのようなものが働いているんでしょうか?
確かにテレパシーのようなものはある。
『XTRMNTR』を制作した時は確実にコンセプトがあった。閉所恐怖症のように、怯えているような、コンクリートを思わせるようなものにしたかった。都会に住んでいるような。今回はそうしたコンセプトはなかった。とてもポップなものになっている。
6.PRIMAL SCREAMは常に、漠然としたコンセプトを持っているように思えたのですが?例えばどんなアルバムも、前の作品と同じものであってはならない、といったような。
それは俺達にとって重要な部分だ。スタジオに行って、一生懸命曲を考え、5,6曲出来ると一種のエネルギーのような、方向性みたいなものが自然と生まれる。説明するのが難しいけど、アルバムを作る前に大きなコンセプトがあって取り組むなら楽だろうけど、俺達は作りながらコンセプトができてくるようだ。信じるかどうか分からないけど、確実にスタイルの変化もある。前作はブルージーなロックンロールだったけど、今回ではブルースを基本としたものが一曲くらいしかない。
7.前のアルバムはブルージーなロックンロールで、大きなヒットをもたらした・・・あなたたちにとって最大のヒットとなったんでしたっけ?
そうだね。
8.「カントリー・ガール」は強力なポップソングで、チャートで大爆発しましたよね?特にUKでは。当時、バンド内でもそうしたエネルギーの爆発を感じていたんでしょうか?
「コワルスキー」はチャートで8位まで昇ったけど、またすぐにチャート圏外に落ちてしまった。「ロックス」なんかは長い間チャートインし、ラジオやテレビでもかかっていた。最初からヒットを出したかったので2年前に「カントリー・ガール」が出た時、素晴らしい気持ちだった。ずっとヒット曲を作りたかったんだ。自分達はインディレーベルからだったけど、トップ10とかNo.1を出すだろうと思われていた。アメリカでもNo.1になるんじゃないかという期待もあった。ずっとチャートに入りたかったんだ。最近はそうでもないけれど、俺達が始めた20年前は、チャートに入りたいなんて言うとかっこ悪かったんだ。インディレーベルに所属し、チャートに入らない方が流行していた。ニュー・オーダーなどといったバンドはチャートを上昇して、いつもすごいと思っていたんだ。だから「カントリー・ガール」がチャートを駆け上がったのはすごく光栄で、エネルギーを与えてくれたし、バンドへのフィードバックになった。2年前の2006年にツアーをした時、イギリス中を回ったんだけど、観客がすごかった。今までで一番大きなツアーをやったし、グラスゴーでは初めての大きなソロ・ライヴを行った。SCCCで1万人。凄かった。オーディエンスも若かったし。そうしたエネルギーがバンドに戻って来て、昨年スタジオに入った。もっとエネルギーが欲しかったからなんだ。
9.「キャント・ゴー・バック」はファースト・シングルですが、これも同じように、ある意味エネルギッシュでカッコいい、ポップなロック・ナンバーですね。
メロディーに満ちているからポップなんだ。ポップミュージックってメロディックだからさ。俺の一番好きなアルバムはエディソン・ライトハウスの「愛しのローズマリー」で、情熱的なんだ。俺は情熱的なポップが大好き。俺達はいろんな音楽が好きで、音楽性の境界もない。例えマイクスタンドをテーブルにぶつけてもそれは音楽なんだ。一瞬かもしれないけど俺の耳には音楽に聞こえるのさ。
10.「キャント・ゴー・バック」典型的なPRIMAL SCREAMナンバーですよね?グレイトなメロディーと同時に素晴らしいギター・ソロもあるし、荒々しく、ダーティな感じもある。こうしたものを作るガッツのあるバンドは他にいないと思いますが?
あれはワンテイクで録ったんだ。普通は何度も練習をするんだろうけど、(アンドリュー)イネスが即興で作った曲だ。彼は偉大なミュージシャンだよ。このバンドのミュージシャンはみんな素晴らしいのさ。
11.「アップタウン」について伺います。サザン・ソウルっぽいことは以前、"Dixie Darco EP"でやっていましたが、「アップタウン」にはフィリー・ソウルっぽいところがあって、また違った感じがありますよね?
とてもディスコ風だ。ドラムン・ベースのグルーヴで始まったので、ディスコ風になった。あまり語る事はないけど、ディスコ風の良いレコードが出来たと思う。初めての試みだったが、ストリングスを入れて良かった。途中にマリンバが入っていて、ストリングスと同じメロディをメドレー風に演奏しているんだが、このマリンバはABBAが「S.O.S.」や「マネー・マネー・マネー」で使ったものと同じものなんだ。
12.あぁ、ではこの曲がストックホルムのアトランティス・スタジオでレコーディングしたものなんですね。
そう、ストックホルムのアトランティス・スタジオで5曲レコーディングしたんだ。
13.ビヨーン・イットリングと一緒にやっているんですよね?
ビヨーン・イットリングと一緒に制作した。彼は素晴らしいプロデューサーだ。あのスタジオに選んだのはビヨーンがいつもそこで作業していて、いいスタジオだからだ。素晴らしいサウンドルームがあり、エンジニアのヤーンは長い間そこで仕事をしていて、スタジオの上に住み、スタジオのオーナーでもある。彼はすべての機材操作を把握しているだけでなく、全てがそこに揃っている。本当に最高のスタジオだ。セッションの終り頃には、もっとそこにいて作業を続けたいと思ったから、“もっと曲があれば”と思ったよ。本当に楽しかった。
14.ABBAとPRIMAL SCREAMの間に何らかの繫がりがあるようには、普通見えませんよね?
(ABBAは)70年代には沢山のヒットがあった。偉大なバンドだ。「ノーイング・ミー・ノーイング・ユー」なんて素晴らしいレコードだったよ。
15.「何でも取り込んでいる」と熱く語っていたこともありました。それだけ幅広い音楽性を持っているということの表れだと思いますが、あちこちから様々な要素を取り入れ、そこから新たなものを生み出すというスタイルには満足してますか?
泥棒かな?でもABBA的アルバムを作ろうとしていた訳じゃない。俺達、そんなにうまくないし。彼らは達人さ。曲作りの達人。Bee Geesも達人だ。でも、それらを愛しインスピレーションを受ける事はできる。さっきも言ったけど、熱狂的なポップミュージックさ。俺達がABBAやBee Geesのような熱狂的なポップミュージックが作れるとは言わないけど、彼らがやっている事にはとても感銘をうけるね。Bee Gees なんて「ハウ・ディープ・イズ・ユア・ラヴ」、「イフ・アイ・キャント・ハヴ・ユー」、「ジャイヴ・トーキング」、「ステイング・アライヴ」とアルバムの残りの楽曲を同じ週に作ったらしい。すごいよ。とても憧れるね。
16. 何故ビヨーンと仕事をしようと思ったのですか?
昨年友達の家に滞在していた時に、ずっと「ヤング・フォークス」をかけていた。その女性の声、ヴィクトリア・バーグスマンがすごく好きで、いいアルバムだと思ったんだ。
17.コンクリーツは?
ザ・コンクリーツの事は知っていたけど、聴いた事はなかった。
アルバムを作る時にビヨーンと会う事を薦められた。なぜだか分からないけどね。Lykki Liのアルバムをプロデュースし、ロックアルバムではないけど、みんなそのアルバムが好きみたいだ。俺は会うなりすぐに彼が好きになった。彼は素晴らしい人間で、同じようなバンドやアーティストが好きだったりと、音楽的共通点がたくさんあるんだ。すぐにリハーサルをして、バンドを呼んだんだ。彼にはとてもいいアイディアがあって、ミニマリスト的な考えがある。とても関係を築きやすかったんだ。俺達よりもミニマリストだったからすごく居心地がよくて、安心できた。プロデューサーと仕事をしていると、いろんな事を入れすぎる傾向がある。それは多分何が好きなのか分かってないから補う為だと思うけど、沢山入れて、後から選ぶ事が多い。ビヨーンの場合はアレンジがとても正確でごちゃごちゃしてなかった。だからそこが良かった。彼とは7曲レコーディングしたんだけど、うち2曲は10月にレコーディングが終わっていて、それを聴いたらあまりにも上出来だったので、ミックスだけしたんだ。
18. ポール・エプワースはブロック・パーティーやザ・レイクスともやってまして、それがまたエネルギッシュだったのですが、あなたたちの作品も同じようにエネルギーに満ち溢れてます。彼のどういった所に惹かれたのでしょうか?
ポール・エプワースね。俺達は熱意とアイディアに満ちた若いプロデューサーと仕事がしたかった。彼と会ったら最高の男で、素晴らしいエネルギーとアイディアの持ち主だった。一緒に仕事して楽しかったよ。確か10月くらいに知り合ったんだけど、彼とは3曲をレコーディングして、その内の2曲を使った。
19.アルバム作りのスタートとしてはよかったんじゃないですか?
素晴らしいスタートだった。彼とはとてもうまく行ったんだ。
20.Youthはどうでしたか?彼は前作にも参加していますが?
Youthは前作を全編プロデュースをしているんだけど、今回は「ゾンビー・マン」の一曲だけやってもらった。ゴスペル・シンガーを使ったりしたので、彼らしいと思う。
21.「ゾンビー・マン」は個人的に好きな曲なんですよ。ソウルフルでイカしていて。ゴスペル風のヴォーカルが鳴り響いていて。素晴らしい曲ですね。この曲を作ったとき、ゴスペル聖歌隊を使うことは念頭にありましたか?
ホント?気に入ってくれる人もいるんだ…
そうだな、作った時からゴスペルを入れようと思っていたよ。
22.ラインを変えたりしたのですか?「ムービン・オン・アップ」みたいな感じで作ったのでしょうか?本物のゴスペル聖歌隊を使ったのですか?
正直言って作っている時はプラスティック・オノ・バンド風だと思っていた。バックヴォーカルを入れて、コーラスをアンセムのようにしようと思っていたんだ。これは言ってはいけないんだけど、コーラスは一人の女性が全部やっている。俺は低い声を出して、彼女がハーモニーを歌っている。スタジオだからね。「ムービン・オン・アップ」も5、6人でマルチトラッキングしたものだった。ハーモニーやコールアンドレスポンスをやった30人の聖歌隊じゃなかったんだ。
一人の女性しかいないなんてみんなの夢を壊してしまうだろうか?
― それこそアーティストのマジックじゃないでしょうか?
23.では今回一緒に共演している女性アーティストについて聞かせて下さい。「アイ・ラヴ・トゥ・ハート(ユー・ラヴ・トゥ・ビー・ハート)」のLOVEFOXXについてですが。彼女とは以前にも一緒にやっていますよね?今回、この曲を作っていた時、彼女の声が頭にありましたか?つまり、彼女の声を頭に思い浮かべながら曲を作っていましたか?
(沈黙)アイ・ラヴ・トゥ・ハートは俺が歌っていたんだけど、やっぱり女性ボーカルが必要だと思った。CSSのアルバムが好きだったし、何度かライヴで見た事もあって、本当に素晴らしかった。その時バックステージに行って、俺達のアルバムで歌ってくれないか?と尋ねたら、快く引き受けてくれたんだ。その時はどの曲になるかまだ分からなかったけど、あとでレコーディングして彼女に送った。彼女の声はエレクトロな感じとすごくマッチするような気がしたんだ。彼女のアルバムでもエレクトロニクスを使ってるし、声のトーンがいい。フィーリングもあるんだ。彼女が歌うヴァースも彼女に書いてもらったんだ。歌詞を彼女に渡して、それに加えてもらった。彼女の歌詞も声も本当によかったし、いいトラックだった。俺のお気に入りの曲だよ。
24.エレクトロニックは部分は時にダークで、ヘヴィーだったりしますが、他の曲、例えば"The Glory Of Love"と共通する部分があるように思えます。実際、歌詞は似通った部分があるように感じるのですが?
二日前にもう一度レコーディングし直した。デモがあって、みんなはそれをシングルにしてもいいと言っていた。スウェーデンに行った時、メロディを完璧に変えて、CDに入っているようにしたんだけど、これはシングルというよりアルバム・トラックっぽくなった。だから今週、スタジオに戻ってギターを入れたバンド・トラックで再レコーディングした。今の方がシングルらしく聞こえる。このヴァージョンも使われると思うけど、歌詞とかはほとんど同じだよ。どうしてそうなったか分からないけどね。
-そうした瞬間が重要なんですね。
25.ABBAとプライマル・スクリームというのも型破りな組み合わせですが、プライマル・スクリーム、フリートウッド・マック、そしてリンダ・トンプソンが同じ文脈で語られるとは私もまったく想像していませんでした。つまり、プライマル・スクリームがフリートウッド・マックの曲「オーヴァー・アンド・オーヴァー」をカヴァーして(そこにリンダ・トンプソンが参加して)いるということですが、このコラボレーションとカヴァー・ヴァージョンは一体どのように生まれたのでしょうか?
5、6年前に日本に行く長いフライトの中で、マーティン(ダフィー)がフリートウッド・マックの『タスク』をいいアルバムだからと聴かせてくれた。ヘッドフォンをつけると、彼に“不思議なアルバムだね”と言ったのを覚えている。『ルーモア』なら知っているけど、あまり知らなかったんだ。それから数年後、彼らの『タスク』がリイシューされ、アルバムがけっこうダウンナーだった事を思い出し、聴いてみようと思った。1曲目が「オーヴァー&オーヴァー」で、非常に暗い曲で興味を覚えた。C・マックビーの作詞作曲なんだけど、とても悲しげに聞こえたんだ。この曲は歌詞の感情が凄く好きな曲だ。昨年スタジオでラフバージョンを録ったら、バンドのみんながサザン・ソウルのようだと気に入ってくれた。74年頃のマッスルショールズのようだと言って、俺も同意した。メロディーがスコットランドのフォークソングっぽいと思ったし、歌うのが気持ちよかった。美しいメロディーだった。それをPrimal Scream風にアレンジしてレコーディングした時も、やはり女性ボーカルがあった方がいいと思い、美しい声のリンダ・トンプソンが浮かんだ。絶対に無理だと思ったけどマネージャーに連絡してくれないかと頼んだ。ただ、彼女の事は知らないし、連絡の仕方が分からないんだと言ったら、たまたま俺達のマネージャーのロブが彼女のマネージャーの弟と友達だった。その晩にはもうリンダの電話番号を入手してくれていたので、連絡してみた。そしたら彼女は俺達のファンだって分かった。
26.そうなんですか?あなた達を怖がってませんでした?怖気づいていたとかは?
次の週、彼女が来て歌ってくれたんだ。素晴らしかったよ。いろんな話をしてみんな驚いてアフロになったくらい話しが弾んでいた。
27.それでは彼女がスタジオにいた時は、行儀良くしていたんですね。
もちろん、彼女がスタジオにいる時はとても紳士らしい振る舞いをしたよ。仕事を一生懸命した。彼女は美しい女性で、美しい、胸が締め付けられるような声の持ち主だった。「オーヴァー&オーヴァー」をリンダとやった事が今まで一番良かった事だと思う。いつかまた一緒に仕事がしたいと思っているよ。アルバム全体に出てもらうとか。
28.例えば今度はフル・アルバムを作ってみるとか?ロバート・プラントとアリソン・クラウスがアルバムを出せるのだから、プライマルとリンダ・トンプソもアルバムを出せますよ。
アトランティック(レコード)に金を出してくれるか聞いてみないとな(笑)
29.アルバムを締めくくるのは、「VIVA!」(注:最終的に「ネクロ・ヘックス・ブルース」に曲名変更)という曲ですが、これはジョシュ・オムと一緒にやってますよね?スタジオに居たのはあなたたちとジョシュだけだったんですか?
バンドとジョシュ・オムだった。
-ジャム・セッションみたいな形をとったのでしょうか?
あれはジョシュとアンドリューとドラマーのダーリン(ムーニー)と俺がジャムをしていた。俺は歌わず、見ていただけ。あまりにも良くて、ボーカルを入れるところなんて無かった。9分くらいのジャムで、とても動きがあってメインリフがあったけど、4拍子の下がるリフもあった。The Queens Of Stone Ageが12月にロンドンでライヴをやった時にジョシュがオフ日にジャムをしに来てくれたんだ。あのジャムを曲にして、「Viva」という名前にした。ジョシュが弾いたギターはそのまま使わせてもらった。ストックホルムのスタジオでビヨーンとレコーディングして、現代のテクノロジーを使って、ジョシュのギターを入れたんだ。同じスピードと激しさなんだけど、バンドは彼が弾いたものに合わせて弾いている。みんなやる事だよ。デモを作って、そこでやったギターソロをマスターで使うのと同じ事だよ。6人の男がリフしているように聞こえるからみんなの夢を壊したくないけど、そんな感じで作られたんだ。
30.バンドが持つパワーと歩んできたライフ・スタイルを考えると、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジは、 もっとヘヴィーとか、プライマル・スクリームに対抗できる数少ないバンドの一つだとおもいますが?
彼らはヘヴィなバンドだよ。俺達よりヘヴィかどうか分からないけど、激しいと思う。2、3回くらい彼らのライヴを見たけど、非常に激しいと思った。もちろん違いはあるけど、素晴らしいバンドだし彼は世界一のギタリストだと思う。彼とプレイするのは楽だった。楽だと思える時はその人がうまいって分かる時なんだ。お互いがやっている事を聞いている。あの夜のジャムは最高だった。4月に彼らのスタジオでThe Queens Of Stone Ageがカヴァーをやっていて、参加させてもらったこともあるんだ。PenetrationとEnoのNeedles And The Camels Eyes。クレイジーだったよ。楽しい時だった。みんな最高の奴等なんだ。彼らのロンドンスタジオのセットアップが俺達のほとんど同じだから面白いよ。同じような大きさだし、機材なんかも同じだ。ジョシュが来た時も居心地がいいと言っていた。
31.あなたは既に25年間も活動してきてますし、今作がプライマル・スクリームとして9枚目のアルバムとなります。ここまで情熱的に活動を続けてこれた原動力は何だと思いますか?
単純に音楽が好きなんだ。これをやる事に喜びを感じる。たとえうまくいってなくても、曲作りのプロセスが好きなのさ。大変な作業かもしれないけど、週に5日間スタジオに入ってもいい。人数はその日によって違うけど、うまくいき出すと世界一楽しい作業に思えるんだ。30分くらい何か演奏していて全く良い部分がなくても、いきなり誰かがイカしたリフを弾くとドラムがそれに合わせて叩き出し、キーボードが入り、ベースが入り、俺も歌いだす。気付く前に曲ができるんだ。そうやって簡単に曲ができるんだ。何もかも一気にまとまるような感じで、みんなそこでアイディアが浮かぶ。一番難しいのはプロデューサーを探したり、もう一度リハーサルをする事とアレンジをする事。レコーディングはまた楽なのさ。暗闇を突っついているような感覚でプロデューサー探しをするから、それはちょっと大変だ。うまく行くかどうかも分からないし、お金もかかる。みんなが同じ精神とフィーリングがあると最高だ。ビヨーンとの仕事は素晴らしかった。なんせ、すごくいい気分だから俺達はこれをやっているんだ。先日スタジオから出た時、いいセッションができて、2曲レコーディングしたばかりだったから非常に精神的にバランスがよく穏やかで、気分が良かった。ストーンズやツェッペリンが使ったスタジオで俺達もレコーディングして、気持ちが良かった。もちろん、そんな人達と自分達が並んでいるとは思ってないけど、あのようなスタジオでレコーディングするのって有名なサッカー場でプレイするのと同じ気持ちなんだろうな。うまくやれたらと思う。楽しいからやっているんだ。
32.今回のフジロックで16度目の来日、67回目の日本での公演になるのですが、最も記憶に残る公演はいつの、どこでしょうか?
正直ほとんど覚えてないんだ。
33.公演以外で記憶に残る出来事、場所はありますか?
いつも楽しかった。いつもいいよ。日本のファンは尊敬してくれるし、バンドを愛してくれている。とてもいい場所だ。インタビューをする時だって音楽や考えを理解してくれるしね。
-日本での公演に関して、観客に感じる長所(良い点)と短所(悪い点)は?
いい事しか浮かばないな。とてもエネルギーがあって、愛情があって、騒いでくれるし、ユーモアのセンスがいい、明るいんだ。ノルウェイとかだとみんな深刻だけど、日本は愉快だ。いや、そんな事は言うべきじゃないな。1990年に初めて来日した時は、みんな曲と曲の間は静かだった。みんな気に入ってないのかと思った。ライヴが終わると拍手喝采があって、楽しんでくれた事が分かったんだ。静かにしているのは敬意を表すものなんだと分かったよ。94年も同じだった。97年、98年頃になるとみんな大騒ぎするようになった。ロックして熱狂的になってくれた。変化していったんだ。
34.待ちきれないフジロック08でのパフォーマンスですが、気になる見所を少しだけ教えてください。
新しい楽曲だな。ニューアルバムから5,6曲演奏する。もちろん昔の曲もやるけど、最高のショーになると思う。分からないけど。どうしようもないロックンロールショーになるかもしれない。やるまで分からないよ。その日にならないとね。アルバムを正確にやろうとしてもしくじってロックンロールをやると思う。
35.CSSも出演しますが、Lovefoxxとの絡み等ファンは期待している部分もあると思うのですが?
Lovefoxxから参加する話しはあった。彼女から一緒に歌う?というメールがきていて、俺は君がやりたいなら最高だよと答えた。あの曲をライヴで演奏できるように練習しておかなきゃな。ほとんどスタジオで、エレクトロニックでやったものだったから。ライヴで出来るよう準備にして、彼女がやりたかったらもちろんやるよ。彼女は日本人とのハーフだから最高に盛り上がるだろうな。
36.フジロックの後のツアー来日の予定は?
あると思う。10月くらいになると聞いている。
37.最後に日本のファンにメッセージをお願い致します。
こういうのって下手なんだよな。マニはうまいけど。
ありがとう、みんな。
Primal Screamは16度目の来日で、フジロック08に参加するので、そこで会おうぜ!