Philippe Jarousskyフィリップ・ジャルスキー

Profile

1978年2月13日メゾン=ラフィット生まれのフランスのカウンターテナー。「ジャルスキー」という珍しい姓はロシア革命を逃れてフランスに渡った祖父が入国の際、名前を聞かれれ(私はロシア人です)と答えたのが姓として登録されたものと、本人がインタビューで語っている。
11歳からヴァイオリンを、15歳からピアノを習う。楽器を始めたのが遅かったため、和声学や作曲法を勉強するつもりで音楽院に入学。ヴェルサイユのCNR(Conservatoire National de Region:地方国立音楽院)でヴァイオリンのディプロマを取得した後、18歳で声楽に転向し、二コル・ファリアンらに師事。パリのCNRの古楽声楽専攻を2001年に修了。
デビューは音楽院在学中の1999年、カウンターテナーのジェラール・レーヌ率いるイル・セミナリオ・ムジカーレが演奏したA.スカルラッティのオラトリオ「エルサレムの王セデーチア」の公演でイスマエール王子役に抜擢される。この作品がヴァージン・レーベルで録音され、そのままレコード・デビューとなる。その後門手ヴェルディ、ヴィヴァルディ、ヘンデルなどの様々のバロック・オペラに出演。2007年にはウィリアムス・クリスティ指揮の下、出演者全員が男性歌手という初演時と同様のプロダクションで初期バロックの作曲家ステファーノ・ランディの音楽劇「アレッシオ」のタイトル役を歌い話題となる。
自身のグループ「アンサンブル・アルタセルサ」との音楽活動のほか、さまざまのバロック・アンサンブルとも共演を果たす。
師事したファリアンがフランス近代歌曲の専門家であることからフランス歌曲のアルバム、コンサートでも活躍をしている。
2009年1月にフランスの芸術文化勲章の一つ、シュヴァリエ勲章を受勲、2010年に2度目のヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミジーク賞「年間最優秀オペラ・アーティスト賞」。2008年ドイツのEchoクラシック賞で「今年の男性歌手」に選ばれ、2009年にオランダの「エディソン賞」ソロ歌唱部門賞も受賞している。

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