ドヴォルザーク：弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 Op.96 B.179『アメリカ』（初出音源）

［演奏］
アルテミス・カルテット
　ヴィネタ・サレイカ（Vn）、グレゴール・ジークル（Vn）
　フリーデマン・ヴァイグレ（Va）、エッカート・ルンゲ（Vc）

［録音］
 27-28.VI, 1-2.VII.2015, Studio 3, Nalepastrasse, Berlin (B.179)

この演奏は、10年間未発表のままとなっていましたが、数ヶ月前に発売された弊社の包括的なCDボックスセットに初めて収録されました。特に感動的な背景があり、この録音はヴィオラ奏者フリーデマン・ヴァイグレが突然亡くなる直前に録音されたもので、彼の最後の記録となりました。以下はアンサンブルの創設メンバー、エッカルト・ルンゲの言葉です。

「アントニン・ドヴォルザークの「アメリカ」四重奏曲の録音は、2014/15年のコンサートシーズンの終わりに、私たちの大切な同僚でありヴィオラ奏者であるフリーデマン・ヴァイグレが亡くなる数日前に行われました。この出来事は私たち全員にとって大きな転機となりました。 フリーデマンは、伝統と複雑さの中にあるシンプルさの天才であり、多くの人が困難を感じる部分を簡潔かつ感動的に演奏することができました。その才能は、このドヴォルザークの四重奏曲で素晴らしく表れています。」

アルテミス・クァルテットは、国際的に非常に高く評価されている室内楽団であり、この隠れた宝がディスコグラフィーとして発表されることは真の出来事です。ニューヨーク・タイムズも次のように評価しています。 「このグループは、音楽の構造を明確に表現しながらも、即時性を伝えます。メンバーは同じ思考と意図を共有しつつも、音やスタイルに一貫性を求めすぎることなく、個性を発揮しています。」「このグループは、洗練された活力と銅線のように輝く音色を持ちながら演奏します... 力強さ、輝き、感受性... 明快な解釈と無駄のない表現力を備えています。」

※　この音源のCDは、下に記載の《アルテミス・カルテット／1996-2018年録音全集》にのみ収録されております。