Augustin Hadelichアウグスティン・ハーデリヒ
Profile
2006年インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクール優勝者のオーガスティン・ハーデリッヒは、あいまいさの全くないテクニック、優れた構成力、詩的な繊細さと華やかな音を持って常に高い評価を受けており、バロックから古典、ロマン派、そして現代音楽にいたるまで、レパートリーは非常に広い。
1984年、ドイツ人の両親のもとイタリアで生まれ、イタリア中部の港町リヴォルノにあるマスカーニ音楽院を最優等で卒業、ジュリアード音楽院ではジョエル・スミルノフに師事してディプロマを取得した。 1999年、全身の60%にもおよぶ大やけどを負う不幸な事件に遭遇しながらも、20回を越える手術とリハビリを強靭な精神力で克服し、見事カムバックした奇跡のヴァイオリニスト。これまでに、マールボロ音楽祭、ヴィニア音楽祭、そして数多くのマスタークラスに参加、ウート・ウーギ、クリストフ・ポッペン、ノーバート・ブレイニン、ピンカス・ズッカーマン、ザハール・ブロン、ユーディ・メニューイン、ミリアム・フリードといった著名ヴァイオリニストたちの指導を受けている。
2008年1月にはアラン・ギルバード指揮フォートワース交響楽団とブラームスの二重協奏曲を演奏し(チェロ:アルバン・ゲルハルト)カーネギーホールにデビュー、「華々しいヴァイオリニスト」とニューヨーク・タイムズに評された。
近年、アンドリス・ネルソンス、サカリ・オラモ、ヘルベルト・ブロムシュテット、クリストフ・フォン・ドホナーニ、ネヴィル・マリナー、ヴァシリー・ペトレンコ等の名匠と共に、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ボストン交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、BBC交響楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、NHK交響楽団、ケルンWDR交響楽団、hr交響楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団等の著名オーケストラと共演を重ねている。
2016年、グラミー賞“最優秀クラシック・インストゥルメンタル・ソロ賞”(「Dutilleux: Violin Concerto, L'Arbre Des Songes」)受賞。同年にはBBCプロムスにデビューしている。
使用楽器は、1723年製ストラディヴァリウス“Ex-Kiesewetter”。