このモーツァルトのピアノ・ソナタ集は、ツァハリアスが30代なかばに旧EMIにセッション・レコーディングしたもので、彼の代表作のひとつとしても有名な存在。演奏は基本的に粒立ちの良い鮮明な音による古典的なスタイルでおこなわれていますが、モーツァルト自身が実際の演奏会ではかなり自由なアプローチを示していたという史実に鑑み、ツァハリアスならではの解釈が随所に施されたものとなっているのが特徴。

モーツァルト弾きとして定評のあるツァハリアスが、ヴァント、マリナー、ジンマン等の指揮との共演で録音した、モーツァルトのピアノ協奏曲21曲です。また、ヒンリクス（P）との共演で、ツァハリアス自身が弾き振りした2台ピアノのための協奏曲、ソナタも収録。9枚組のお買い得ボックスです。 また第20番の第3楽章のカデンツァで、フルトヴェングラーの『ドン・ジョヴァンニ』の録音を挿入するなど、独自の展開も含まれているのには驚きです。