Bruckner: Symphony No.3 / ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調「ワーグナー」【輸入盤】
Bruckner: Symphony No.3 / ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調「ワーグナー」【輸入盤】
2018.05.18 発売/9305.211251
《ゲルギエフ&ミュンヘン・フィルの、リンツ、聖フローリアン修道院でのブルックナー・ライヴ》
ミュンヘン・フィル自主制作録音盤、2015年9月より首席指揮者に就任したワレリー・ゲルギエフとミュンヘン・フィルならではの重厚なパワーときらめくような優雅さ、美感をも引き出す練達のゲルギエフの熱血指揮に応えるべく、弦も管も打楽器ももてる最高のものを出し尽くした集中力と緊迫感によって、深く熱く濃密となったこの新コンビの音楽は非常に高い評価を得ています。
今回の録音では、ブルックナーがオルガニストを務めた教会でもあり、豊かな残響をもつ、リンツの聖フローリアン修道院でのライヴ録音による「ブルックナー:交響曲第1&3番」。 この「交響曲第3番ニ短調」は1873年に初稿が完成。その際、敬愛するリヒャルト・ワーグナーをバイロイトに訪ねて前作第2番とともに第3番の総譜を見せ、どちらか1曲を献呈したいと申し出たところ、ワーグナーが第3番を選んだと伝えられています。またワーグナー作品からの明確な引用が含まれているので、そのゆえ「ワーグナー」という副題がつけられています。しかしこの初稿版は「演奏不能」という理由でウィーン・フィルから初演を拒否されてしまったため、ブルックナーは大幅な改訂を余儀なくされ、1877年に完成した第2稿を自らウィーン・フィルを指揮して初演されました。滑らかに処理された美旋律が壮麗で、各楽器が立体的に組み合わされたスケールある荘厳な音楽です。
この公演は、2017年9月25日に「交響曲第1番」と一緒に演奏されたもので、ゲルギエフが要求する大柄な表現を、スケール感たっぷりに実現しつつ、要所では弦の響きに美しさを感じさせてくれます。会場の残響時間の長さ、スケールの大きさに寄与していて、オルガニストだったブルックナーの交響曲にふさわしい充実した演奏となっています。なお、ゲルギエフ&ミュンヘン・フィルは、この聖フローリアン修道院にて「ブルックナー:交響曲」の全曲を演奏し、録音していく予定です。
ワレリー・ゲルギエフは以下のように語っています。「ミュンヘン・フィルは信じられないほど才能に溢れた演奏家達がいます。彼らは、マーラーやブルックナーの作品において、その技術的な能力と経験を結びつけることに成功しました。私はこれらの音楽家たちと一緒に仕事をできる機会に恵まれたことを非常に幸運に感じています。世界中の方々に、この素晴らしい音楽をぜひ聴いていただきたいと思っております」
この録音では、CPO や BIS などのレーベルで高い評価を受けるエンジニアStephan Reh 氏が担当。マスタリングは、ECMの監修の下で新マスタリングを担当し、キース・ジャレットの諸作にかかわってきたエンジニア、クリストフ・スティッケル氏が担当しています。
【収録曲】
ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調「ワーグナー」(ノヴァーク版 1889年)
【演奏】
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】2017年9月25日、リンツ、聖フローリアン修道院でのライヴ