パッション
Warner Classics presents PTNA recordings
パッション
2019.06.07 配信/190295417130
第42回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、併せて文部科学大臣賞、スタインウェイ賞受賞に輝いた、角野隼斗の初公式発売録音集。このアルバムのために自ら選曲、2019年5月に集中的に録音制作された演奏を、デジタル限定で配信発売。多方面の音楽活動、編曲も手掛ける角野隼斗のクラシック・ピアニストとしての現在を披歴するデビュー録音。
それぞれの作曲家、作品が内在するパッションと共振する角野のピアニズムが横溢。
それぞれの作曲家、作品が内在するパッションと共振する角野のピアニズムが横溢。
[収録内容]
1 ショパン:スケルツォ 第1番 ロ短調 作品20
2 リスト:パガニーニ大練習曲集 S141 第3曲 嬰ト短調「ラ・カンパネラ」
3 スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第5番 作品53
4-6 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品36(1931年版)
角野隼斗(ピアノ)
録音: 2019年5月、東音ホール(ピティナ)
[曲目について](ピティナ・ピアノ曲事典 より)
ショパン:スケルツォ第1番 ロ短調 作品20
ショパンの《スケルツォ》は、一見すると伝統にまったく反し、暗く深刻なうえに大規模である。だが、《バラード》と比べてみると、《スケルツォ》がいかにユーモアを内包しているかがよく判る。4つの《スケルツォ》にはいずれも、きわめて急速でレッジェーロな動機がひとつならず登場し、随所で「合いの手」を入れている。また、各部で激烈なまでの音量のコントラストが指定されている。第1番はヴィーン時代のごく初期に書かれた作品のひとつ。
リスト:パガニーニ大練習曲集 S141 第3曲 嬰ト短調「ラ・カンパネラ」
曲集中もっとも有名な第3曲『ラ・カンパネッラ』(嬰ト短調)は、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調の第3楽章を原曲とする。高音域を駆使し、同音反復を効果的に使用したきらびやかな音楽
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第5番 作品53
1906年のアメリカでの演奏旅行中に着想され、管弦楽曲《法悦の詩》の完成からほどなく、翌年12月、スイスのローザンヌで一気に書き上げられた。
このソナタの一楽章制は、以後の全てのソナタや管弦楽曲で引き継がれる。スクリャービンの好んだFis durで始まるが、伝統的なソナタ形式とは違って自由に転調してゆき、終結部はEs durで書かれている。
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品36(1931年版)
この作品はピアノ協奏曲第3番の出版から3年後、1913年に書かれた。それまでに3曲のピアノ協奏曲と2曲の交響曲を書き上げていたラフマニノフは、既に後期ロマン派的な作風による自身の手法をしっかり確立しており、このピアノ・ソナタもそうした作風にそって作られている。
1913年の夏を、ラフマニノフはローマで過ごしている。このとき滞在していたのは、彼の尊敬するチャイコフスキーが長く使用していた部屋で、ピアノ・ソナタ第2番はこの部屋で書き上げられた。
この作品は3つの楽章からなるが、これらは切れ目なく演奏される。第1楽章の冒頭に提示される主題は、循環主題として第2楽章、第3楽章にも現れ、作品全体の統一感をよりいっそう強めている。
1931年にはラフマニノフ自身による改訂が行われ、当初26分であった演奏時間は、彼自身の言葉によると、「ショパンのソナタは19分で、それだけですべてを表現しつくしている」ので、大幅なカットにより19分に短縮された。また、同時に多くの声部が動く部分が修正され、よりシンプルなテクスチュアへと変更されている。
1 ショパン:スケルツォ 第1番 ロ短調 作品20
2 リスト:パガニーニ大練習曲集 S141 第3曲 嬰ト短調「ラ・カンパネラ」
3 スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第5番 作品53
4-6 ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品36(1931年版)
角野隼斗(ピアノ)
録音: 2019年5月、東音ホール(ピティナ)
[曲目について](ピティナ・ピアノ曲事典 より)
ショパン:スケルツォ第1番 ロ短調 作品20
ショパンの《スケルツォ》は、一見すると伝統にまったく反し、暗く深刻なうえに大規模である。だが、《バラード》と比べてみると、《スケルツォ》がいかにユーモアを内包しているかがよく判る。4つの《スケルツォ》にはいずれも、きわめて急速でレッジェーロな動機がひとつならず登場し、随所で「合いの手」を入れている。また、各部で激烈なまでの音量のコントラストが指定されている。第1番はヴィーン時代のごく初期に書かれた作品のひとつ。
リスト:パガニーニ大練習曲集 S141 第3曲 嬰ト短調「ラ・カンパネラ」
曲集中もっとも有名な第3曲『ラ・カンパネッラ』(嬰ト短調)は、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調の第3楽章を原曲とする。高音域を駆使し、同音反復を効果的に使用したきらびやかな音楽
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第5番 作品53
1906年のアメリカでの演奏旅行中に着想され、管弦楽曲《法悦の詩》の完成からほどなく、翌年12月、スイスのローザンヌで一気に書き上げられた。
このソナタの一楽章制は、以後の全てのソナタや管弦楽曲で引き継がれる。スクリャービンの好んだFis durで始まるが、伝統的なソナタ形式とは違って自由に転調してゆき、終結部はEs durで書かれている。
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品36(1931年版)
この作品はピアノ協奏曲第3番の出版から3年後、1913年に書かれた。それまでに3曲のピアノ協奏曲と2曲の交響曲を書き上げていたラフマニノフは、既に後期ロマン派的な作風による自身の手法をしっかり確立しており、このピアノ・ソナタもそうした作風にそって作られている。
1913年の夏を、ラフマニノフはローマで過ごしている。このとき滞在していたのは、彼の尊敬するチャイコフスキーが長く使用していた部屋で、ピアノ・ソナタ第2番はこの部屋で書き上げられた。
この作品は3つの楽章からなるが、これらは切れ目なく演奏される。第1楽章の冒頭に提示される主題は、循環主題として第2楽章、第3楽章にも現れ、作品全体の統一感をよりいっそう強めている。
1931年にはラフマニノフ自身による改訂が行われ、当初26分であった演奏時間は、彼自身の言葉によると、「ショパンのソナタは19分で、それだけですべてを表現しつくしている」ので、大幅なカットにより19分に短縮された。また、同時に多くの声部が動く部分が修正され、よりシンプルなテクスチュアへと変更されている。