Bellini: I Puritani / ベッリーニ:歌劇「清教徒」

Coverart master  21

リゼッテ・オロペサ / Lisette Oropesa

Bellini: I Puritani / ベッリーニ:歌劇「清教徒」

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2024.12.06 配信880242111272

『清教徒(I Puritani)』は、卓越したイタリアの作曲家ヴィンチェンツォ・ベッリーニによる最後の偉大な傑作です。イタリアのリブレット作家カルロ・ペポーリ伯爵(1796–1881)が執筆した知的に構成されたスリリングな歴史ドラマと、ピューリタンの娘エルヴィラと王党派アルトゥーロとの燃え上がるロマンチックな愛の物語が展開されます。ベッリーニの恍惚とした音楽は、哀愁に満ちた強烈な感情を伴い、その美しさはリゼット・オロペサとローレンス・ブラウンリーの演奏によって一層引き立てられています。

このオペラは、ソプラノとテノールの技巧を披露する代表作とされており、19世紀の豊かなオペラの世界の中でその地位を保ち続けています。特に高音域のパッセージとベルカントの極上の喜びに満ちており、現代においてもその魅力を失うことはありません。

エルヴィラ役を得意とするリゼット・オロペサが、魂の苦悩から狂気に至る役柄を見事に演じています。リゼット・オロペサは、2025年2月に再びパリ国立オペラでライブで鑑賞することができます。この録音において、彼女は技術面だけでなく音楽的にも見事な才能を発揮しています。温かく輝かしいソプラノの声とクリスタルのように澄んだ音色が、ベッリーニのオペラで最も要求の厳しい二重唱(「Sai come arde in petto mio」)で特に印象的に示されており、この複雑なスコアの最も困難なパッセージを、まるで effortless であるかのように歌い上げています。

一方、アルトゥーロを演じるローレンス・ブラウンリーは、近年数々の高く評価された演奏によって国際的なベルカントのスターとして一躍注目を集めました。この録音でもその技量をいかんなく発揮しており、機敏なテノールの声は目のくらむような高音にまで軽々と到達しながらも、その豊かな力強さを失うことがありません。

『清教徒』のそれほど多くないディスコグラフィの中で、この録音は確実に記念碑的な位置づけとなるでしょう。ソリストたちの声の色彩が細部に至るまで驚くほど精密に調和しているだけでなく、リッカルド・フリッツァ指揮のMDR放送合唱団とドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団が、ベッリーニの最後の大作に特別な光を当てるために必要な音楽的な繊細さを見事に示しているからです。

また今回ドレスデン・フィルのゲスト・コンサートマスターとして、NHK交響楽団のゲスト・コンサートマスターとして活躍した白井圭が録音に参加。
【演奏】
リセット・オロペサ(ソプラノ)・・・エルヴィーラ(ヴァルトン卿の娘)
ローレンス・ブラウンリー(テノール)・・・アルトゥーロ・タルボ卿(王家に仕える騎士
エルヴィーラの婚約者)
アンソニー・クーラク・エヴァンス(バリトン)・・・リッカルド・フォルト卿(大佐、アルトゥーロの恋敵)
リッカルド・ザネッラート(バス)・・・ジョルジョ・ヴァルトン卿(エルヴィーラの伯父、退役大佐)
マルティン=ヤン・ネイホフ(バス)・・・グァルティエーロ・ヴァルトン卿(イギリスの貴族、清教徒)
シメオン・エスパー(テノール)・・・ブルーノ・ロベルトン卿(士官、リッカルドの親友)
ロクサーナ・コンスタンティネスク(メゾソプラノ)・・・フランスのエンリケッタ(チャールズ1世の未亡人)

リッカルド・フリッツァ(指揮)
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
白井圭(客演コンサートマスター)
ティム・フルーク(アシスタント指揮者)

ライプツィヒMDR合唱団(合唱指揮:ティルマン・ミヒャエル)

【録音】
2023年12月、ドイツ・ドレスデン クルトゥールパラスト

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