ロンドンを拠点とするサドラーズ・ウェルズ・カンパニー（現在はコンテンポラリーダンス専門の団体）は、1960年代から1970年代にかけて、イギリスで最も人気のあるオペラ団のひとつでした。同団は、外国作品を英語に翻案した台本で上演することで、幅広い観客にオペラの魅力を伝えていました。コリン・デイヴィスはキャリア初期にこのカンパニーと定期的に関わり、批評家ヘルマン・クラインが翻案した珍しい英語版《カルメン》を残しました。パトリシア・ジョンソンが主役を務めたこの録音は、《カルメン》初演150周年を祝うユニークな方法と言えるでしょう。