
ジョン・フィオーレ / John Fiore
ジョルダーノ:歌劇「フェドーラ」 / Giordano: Fedora
2026.09.18 配信/880242491718
愛と復讐のドラマが息つく間もなく駆け抜ける!知る人ぞ知るヴェリズモ・オペラの傑作《フェドーラ》、緊密な旋律と濃密な演技が織りなす極上の悲劇を鮮烈に描いたライヴ録音
ウンベルト・ジョルダーノの代表作《フェドーラ》は、名アリア「愛さずにはいられない」を擁し、ドラマティックな展開と緻密な心理描写が光るヴェリズモ・オペラ屈指の傑作です。絶頂期の豪華キャスト陣と名門ベルリン・ドイツ・オペラの力強く繊細な演奏により、スリリングな愛憎劇が圧倒的な臨場感で鮮やかに蘇ります。
【キャスト・スタッフ】
フェドーラ・ロマゾフ王女: ヴィダ・ミクネヴィチウーテ(ソプラノ)
ロリス・イパノフ伯爵: ヨナサン・テテルマン(テノール)
オルガ・スカレフ伯爵夫人: ユリア・ムジチェンコ(ソプラノ)
ド・シリェックス: ナヴァサルト・ハコビャン(バリトン)
管弦楽: ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
合唱: ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団(合唱指揮:トーマス・リヒター)
指揮: ジョン・フィオーレ
【演奏評】
旋律の流動性と劇的緊迫感を極限まで高めた、極上の音楽体験
本上演における指揮者ジョン・フィオーレのアプローチは、極めて見事である。ジョルダーノ特有の濃縮された短いフレーズや劇的な構図を完璧に把握し、音楽の勢い(フロー)を絶えさせることなく、全編を通して息をのむような緊迫感を維持している。とりわけ劇中で象徴的に響く「十字架のモチーフ」の扱いには緻密な解釈が光り、運命の陰影と悲劇的な結末への導線を見事に浮かび上がらせた。
キャスト陣も絶品だ。タイトルロールを務めたヴィダ・ミクネヴィチウーテは、気高くも愛と復讐の狭間で揺れるフェドーラの複雑な心理を卓越した歌唱と表現力で描き出し、ロリス役のヨナサン・テテルマンは「愛さずにはいられない」をはじめとする短いフレーズに圧倒的な情熱を吹き込んでいる。また、第3幕のアルプスを背景とした瑞々しく愛らしい情景描写から悲劇的なクライマックスに至るまで、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団の情感豊かな響きが舞台上のドラマを鮮やかに彩っている。
オペラが持つ真にリアルな演劇的躍動感と、贅沢な音楽美が横溢する至高の名演である。