
マッティア・ヴラド・モルレオ / Mattia Vlad Morleo
ミュージック・フォー・ア・フィルム / Music for a Film
2026.10.09 配信/1200214231927
映像という導きがないからこそ、聴き手は自らが「映画監督」の椅子に座り、ノスタルジックで親密なメロディに導かれながら自分だけの想像の世界を描き出すことができます。未完の物語が持つ独特のロマンと、そこに残された残響を探求する作品。
『Music for a Film』は、マッティア・ブラド・モルレオがかつて「日の目を見なかった映画」のために書き下ろした楽曲を集めた、非常に深い雰囲気を持つ作品集です。繊細なピアノのテクスチャーとシネマティックな奥行きが融合したこれらの楽曲は、元の脚本から解き放たれながらも、その記憶を宿したまま時間の中に漂っています。
1 Permanence(パーマネンス)
儚いハルモニウムのモチーフが、消失に抗う記憶のように繰り返される、ゆっくりとした瞑想的なオープニング曲。時間の不可逆性に対して、瞬間や感情、人々を留めておきたいという人間の祈りを表現しています。
2 Before it hurts(ビフォー・イット・ハーツ)
繊細な感情の緊張感を中心に構築された楽曲。損失が現実になる前の静けさと、傷つく前の儚い美しさを描いています。
3 What if(ホワット・イフ)
可能性と想像上の未来によって形作られた楽曲。選ばれなかった道や、味わうことのなかった人生についての内省的な対話を呼び起こします。
4 She draws with light(シー・ドローズ・ウィズ・ライト)
繊細なピアノとバイオリンが織りなすサイレント映画のような楽曲。日常の一瞬を輝く記憶へと変える「眼差し」を描いています。
5 Lost memories(ロスト・メモリーズ)
霧の中から浮かび上がる断片的な回想のようにメロディが現れる、深いノスタルジーを湛えた楽曲。詳細が消え去っても感情だけが鮮明に残るという「記憶のあやふやさ」を表現しています。
6 So far, fine(ソー・ファー、ファイン)
安心感を与えるタイトルの裏で、人間の繋がりや存在の意味を静かに模索する楽曲。儚さを受け入れ、常に動き続ける希望を描いています。
7 What remains(ホワット・リメインズ)
静寂の中に浮かぶわずかなチェレスタの音符だけで構築された、非常に極限まで削ぎ落とされたラストトラック。すべてが消え去った後に響き続ける静かな余韻と記憶を残して旅を締めくくります。