本名アーネスト・ハロルグド・グレアム。1946年、アイルランドはダブリンの生まれ。同世代の多くの若者と同様10代のころロックン・ロールをはじめとするポップ・ミュージックに目覚め、独学でギターを習得。65年にヘンリー・カッカロク（のちにグリース・バンド、ウィングスで活躍）らとピープルを結成。翌年にはこのグループのシンガー/ギタリストとしてレコード・デビューを果たす。

アニマルズ、ジミ・ヘンドリクスらのマネージャーとして知られるマイク・ジェフリーズに認められたピープルは、やがてエール・アパレントにバンド名を改め、ヘンドリックスをプロデューサーに迎えたアルバム『サンライズ』（1968年）を発表するもほどなくして解散。グレアムはソロ・シンガーに転じ、アルバム『アーニー・グレアム』を発表した。その後、グレアムはヘルプ・ユアセルフ、自身のバンド、クランシー（短期間ながらフィル・ライノットも在籍した）等での活動。78年にはソロ・シングルを発表するも、遂にヒットには恵まれず、『アーニー・グレアム』への再評価の声が高まりつつあった2001年に54歳の若さで亡くなっている。