「わたしのフォーエヴァー・ヤング」
業界の方々から届いた思い出のフォーエヴァー・ヤング作品へのコメント
ジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダー
ニュー・オーダー。初めて彼らの音楽を耳にしたのはシングル「ブルー・マンデー」なのだが、あまりにもイタリアン・ディスコっぽいサウンドに正直、僕は好きにはなれなかったのである。 しかし、あのジョイ・ディヴィジョンのメンバーが作ったバンドだと知り興味を持ち始めたのだ。
奇しくもFMラジオから流れてきたジョイ・ディヴィジョンの名曲、「ラヴ・ウィル・ティアー・アス・アパート」に心を奪われた僕は、これまたラジオでから流れてきたニュー・オーダーの名曲「ブルー・マンデー」に違和感を覚えながらも、当時ネットのない時代に彼らの歩んできた道を調べ始めたのである。 何と言っても彼らの功績はロックとダンスを融合させ、後続のバンドに多大な影響を与えたこと。それは後に英国のクラブシーンを盛り上げ、ロックとアシッド・ハウスを融合させた「マッドチェスター」といわれる次世代の音楽とカルチャーを生み出すきっかけを作り出したのだ。 そして個人的にはベーシスト、ピーター・フックによる演奏方法である。 ベースの1弦と2弦を同時に弾きながら、1弦をずらして弾く演奏方法はベース初心者でも簡単にプレイすることができ、誰でもジョイ・ディヴィジョン、いや、ニュー・オーダー的なサウンドを奏でることができるのだ。これは画期的な演奏方法といっても過言ではない。が、残念なことに現在のニュー・オーダーはピーター・フックが不在なのである。
ぜひ音楽と合わせて、写真家アントン・コービンが監督したジョイ・ディヴィジョン、イアン・カーティスの半生を描いた伝記映画「コントロール」と、映画「24アワー・パーティー・ピープル」の2作品を観て、ロンドン・パンクから、ポスト・パンク/ニュー・ウェーヴ、そしてダンス/クラブ・ミュージックへと流れた英国ロックの歴史と、その時代の空気感を味わってほしい。
小山内英二
株式会社エアジーワークス
クラフトワーク「アウトバーン」
北海道釧路市で過ごした中学生の頃、ビートルズに目覚めてファンクラブに加入。 音楽に興味を持った少年は、ラジオやMTVから情報を収集して音楽を楽しんでいました。
高校卒業後、札幌市内のCDショップで働いていた時のこと。
電気グルーヴのオールナイトニッポンに影響を受けて、ニューウェーブやテクノポップにはまっていく自分がいました。そして同じタイミングで、バイトの先輩に教えてもらったプログレッシヴ・ロックに完全に目覚めてしまうのです。
テクノの文脈とプログレの文脈をたどっていくと、あるアーティストにたどり着きました。
それがクラフトワークというドイツのバンド! 音楽性は電子音を使用した実験音楽からテクノポップへと変遷していくのですが、プログレ耳の自分には1974年リリース『アウトバーン』がベスト!最高に好きです。
2013年、赤坂BLITZでのライブで観た『アウトバーン』は自分の人生のベストライヴ。 今年はフジロックでも観ることが出来ますね。
大西政幸
FM NORTH WAVEラジオディレクター