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日本デビュー・アルバム『ザ・ゴールデン・エコー』本日発売!日本独占インタビューが公開!

2014.9.10

本日9月10日に日本デビュー・アルバム『ザ・ゴールデン・エコー』をリリースしたキンブラが、日本独占インタビューに答えました!

――日本デビューとなるセカンド・アルバム『ザ・ゴールデン・エコー』のリリース、おめでとうございます。今作のコンセプトを教えて頂けますか?

そうねえ。今回は最初から特定の時代やスタイルに根差した曲を作ろうとしていたわけじゃなかった。とにかくイマジネーションを最大限に利用し、そう、イマジネーションを解き放って、それが導くままに任せようと思った。そして、例えば70年代の音楽にも大いにインスパイアされたんだけど、その影響を反映させつつも、私としては、そこにいかにして新しい解釈を加えるか、それをいかにして新しい表現として蘇らせるかってことが課題だった。だから“並置”というのが、間違いなくアルバム全編をつなぐ共通項でもある。そもそも私が好きなアーティストっていうと、ひとつのアイデアを取り上げて、それを全く異なる世界からピックアップした別のアイデアとミックスする人たちなの。コーネリアスもすごく分かりやすい例だと思うわ。彼の曲にはとてもドリーミーなメロディが流れているんだけど、その向こうに非常にアグレッシヴなサウンドが鳴っている。アルバム『FANTASMA』にしても然りで、ヘヴィ・メタル的なギター・サウンドや重々しいパーカッションが使われていて、必ずしもトラディショナルとは言えない要素をミックスして音楽を作るのよね。そうすることによって、聴き手の感性を押し広げてくれる。このアルバムに向けて曲を書いていた時の私も、まさにそんなことを意識していたわ。一度聴いただけじゃ、それがいったいどういう成り立ちなのか分からないようなサウンドを見つけ出すことを。

――ミューズのマシューやフォスター・ザ・ピープルのマーク、ジョン・レジェンドやサンダーキャットなど、とにかく豪華な面々が参加していますが、彼らが今作に参加することになった経緯を教えて頂けますか?

一連のコラボレーションは本当にオーガニックに起きたの。ほら、ヒップホップ・アルバムのコラボレーションみたいに、こう、意図的に誰かをフィーチャーするんじゃなくて。だから私のアルバムの場合、すごくビッグなアーティストが参加していたとしても、その人は必ずしも重要な役を担ってるわけじゃない。ごくシンプルなギター・パートを弾いてくれているだけだったりするわ(笑)。もしくはドラムを叩いているだけとか、その人が主役ってわけじゃない。それが、そもそものアイデアだったの。多彩なミュージシャンたちに、それぞれのキャラクターだったり何かユニークな持ち味を提供してもらうことで、サウンドを膨らませたかったの。曲に何らかの色彩を加えてもらうような感じね。そんなわけで、本当に色んな人と、それぞれに異なる実験をしたわ。実はコーネリアスともコラボしたの。とってもエキサイティングだった。一緒に曲を作っていたんだけど、完成に至っていなくて、いつか何らかの形でリリースできたらうれしわ!

――そうなんですね。知らなかったです。

そうなのよ。メールをやりとりしながら作業をしたんだけど、最高だった!ほかにもアルバムに収めることができなかったコラボレーションがたくさんあるの。アルバムのヴォリュームには限界があるから。

――数ある曲の中から「90s Music」をファースト・シングルにしようと思った理由は何ですか?

なぜなんだろう。すごく遊び心があって、かつ実験的な曲でもあるからじゃないかな。アルバムを聴くにあたって、人々にオープンマインドになってもらって、心の準備をしてもらうにはピッタリの曲だと思う。だって、このアルバムはかなり長い旅になるから(笑)。「90s Music」は結構スピーディーに仕上がったけど、とても楽しくて若々しくて、エネルギーに溢れていて、ファースト・シングルに選んだのは自然だった気がする。と同時に、人々の興味を引かずにはいられないインパクトがあると思うの。可もなく不可もないような反応しか得られない曲を一番に送り出しても意味がないし、何らかのリアクションを引き出したいなら、思い切って人をあっと言わせる曲を選ばないと。特に今のご時世、それが必要だと思う。そして、ものすごくカラフルなアルバムだってことを、みんなに予告している曲でもあるわね。

――MVには日本語の文字も見受けられましたが、日本語を取り入れようと思った理由は?

そうなのよ!そもそもこのビデオは日本のカルチャーにすごくインスパイアされているからだと思うわ(笑)。

「90s Music」

http://youtu.be/s0yi8D15r7o

――「Miracle」は「90s Music」とはガラリと雰囲気の変わったディスコ・ソングですが、この曲を次のシングルにしようと思ったのはなぜですか?

この曲は、フライング・ロータスとの仕事で知られる偉大なベーシスト、サンダーキャットと書いたの。アメリカにいる時に彼とすごく親しくなって、かなりふたりでジャムしたわ。そしてもうひとり、シルヴァーチェアのダニエル・ジョンズも参加してる。ダニエルとも仲良くなって随分長い時間を一緒に過ごしたから、ふたりと曲を書いたら、面白いことが起きるんじゃないかしらって思い付いたの(笑)。このアルバムはリッチ・コスティと一緒にプロデュースしたんだけど、プロデューサーとしての私たちの役割のひとつは、自分が面白そうだと感じる人たちを一室に集めて、どんな結果になるか実験するってことだと思う。面白いエネルギーが生まれる状況を作り出すの。だからこそこの曲はすごくメロディックで、それはダニエルの貢献だと思うし、私のメロディ・センスも反映されているんでしょう。でもその一方で、フューチャリスティックでサイケデリックなディスコ調のフィーリングがある。それは間違いなくサンダーキャットの演奏スタイルに、彼のミュージシャンとしての本質に根差しているわ。だから曲を作るのは本当に楽しかった。歓喜と感謝の気持ちと自由の歌が生まれたと、全員が実感していたはずだから。

「Miracle」

http://youtu.be/4K1hoMlxQmg

――どこへ行っても訊かれると思いますが、あなたが参加したゴティエの「Somebody That I Used to Know」が世界的な大ヒットとなりました。その功績を実感することはありますか?

私にとってのあの曲の功績は、「この世の中、なんだって起こり得るんだ」と証明してくれたことだと思うの。すごくオーガニックな形で生まれた曲で、私のヴォーカル・パートは実は私のベッドルームで録音したくらいなのよ。当時は、素晴らしい曲だとは思ったけど、もちろんあんな結果になるとは思ってもみなかった。だから私に、この世界には色んな可能性があるんだと信じさせてくれたわ。私たちはひとつの作品に、たくさんの想いや目論見を込めるものだけど、一旦発表して世に送り出したら、それは独自の生を享けて、独りで歩いてゆくものなのよ。そういったことを実感できて、私には大きな励みになったし、結果的に色んな道も拓けた。世界中を旅する機会も得て、旅を通じて自分自身について多くを学んだわ。

――ところで、今までに仕事でもプライベートでも日本に来たことはありますか?

それがまだないのよ。でも行きたくてたまらないの。世界中どこよりも、日本にいつか行けるのを楽しみにしているわ!

――へえ、それはなぜですか?カルチャーなどに興味があるんですか?もしくは好きなアーティストがいるとか?

理由がたくさんありすぎて大変よ!まず私は、若い頃からずっと日本のストリート・ファッションのブログを熱心にチェックしていたの。日本の若者のファッションに夢中で、そこから窺える豊かなイマジネーションに魅了されたわ。ほかに、映画やアートの影響も大きいわね。私が一番好きな映画監督のひとりが宮崎駿なの。本当に大好き!10代の頃からのファンで、彼の監督作は全部見ているわ。そして黒澤明も好き(笑)。あと、お気に入りのミュージシャンにも日本人が結構多いの。例えばコーネリアスとかtoeとか。挙げ始めたらキリがないわ。

――来日する機会があったら、どんなことをしたいですか?行ってみたい場所などありますか?

そうねえ……あ、東京には宮崎駿のギャラリーがあるのよね!

――美術館ですね。

そこにぜひ行きたい!あとはやっぱりゴハンね。ジャパニーズ・フードが大好きだから、あれこれ試してみたいわ。

――日本のファンへメッセージをお願いします。

とにかく、ようやくこうして日本でアルバムを発表することができて、本当にエキサイトしてるわ。日本は私にアーティストとしてとてもたくさんのインスピレーションを与えてくれたから、今度はお返しに、このアルバムを通して私がインスピレーションを与えられたらって願ってる(笑)。それにアルバムには、日本の音楽ファンもよく知ってる大勢のアーティストが参加しているから、それも楽しみにしていて欲しい。さっき挙げたMEWのヨーナスもそうだし、ザ・マーズ・ヴォルタのオマーも。オマーはまさに日本盤ボーナストラックの曲に参加してくれているわ。そして、このアルバムを通じてみんなが逃避できる場所を提供したいの。別の世界に連れて行ってくれるように感じさせるのが、音楽の力だと思うから。このアルバムを繰り返し聴いてもらって、ひとつの体験として楽しんでもらいたいわ。

インタビュー:新谷洋子
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2014.09.10 発売 ¥2,420(税込)/WPCR-15877

Kimbra / キンブラThe Golden Echo / ザ・ゴールデン・エコー(特別価格)

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全米デビュー前に全世界1位! グラミー賞も受賞した世界的な大ヒット曲、ゴティエ「サムバディ・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ノウ ~失恋サムバディ(feat. キンブラ)」にフィーチャーされ一躍注目を浴びたキュートでエッジーな歌姫が待望の日本デビュー!

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