New Orderニュー・オーダー
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日本盤2CD+Blu-rayが来週6月9日発売!アルバム解説、公開中!
2021.6.3
ニュー・オーダーの2CD+DVD『エデュケーション・エンターテイメント・リクリエーション』の日本盤が6月9日に遂にリリースとなります。
今作に関して、音楽ライターの油納将志氏にご寄稿いただきました。その原稿は以下に掲載しております。来週はアルバムの楽曲解説もお届けします。
そろそろニュー・アルバムが完成するんじゃないだろうか。今のところの最新作である『ミュージック・コンプリート』のリリースからすでに7年近い時間が流れているし、2020年9月に発表された新曲「ビー・ア・レベル」は来るべき新作のリード・トラックなのかもしれない。そんな期待が高まっていたところに届けられたのが、この18年にロンドンのアレクサンドラ・パレスで行われた公演のライヴ盤『エデュケーション・エンターテイメント・リクリエーション』がリリースされるというニュースだった。 『ミュージック・コンプリート』以降、17年に『NOMC15』、19年に『Σ(No,12k,Lg,17Mif)New Order + Liam Gillick: So It Goes..』の2枚のライヴ盤を発表しており、またライヴ!? と驚かれた方も多いことだろう。筆者も次は新作と思っていたので肩透かしを食らったような気分になったが、今回のライヴ盤は2時間20分にわたる公演の模様を高精細な映像で収めたBlu-rayが主体となることがわかり、一刻も早く観たい気持ちでいっぱいになった。ニュー・オーダーの映像作品としては08年に発表された『ライヴ・コレクション:グラスゴー2006&アンソロジー1981-1989』以来となり、ピーター・フックの脱退以降のラインナップとなってから初の映像作品となる。
その映像でもあらためて伝わってくるのは、11年までのニュー・オーダーのライヴはまるでリード・ギタリストのように振る舞うフックのベース・プレイが、大きな存在感を放っていたということ。フックが脱退したとされ、ジリアン・ギルバートが復帰することがバンド側から表明された11年以降、1年も休まずにライヴ活動を続けてきたのはその大きな喪失を補い、過去を払拭するためにもサムナーは一刻も早く揺るぎない新体制を確立させる必要性を感じていたからと考えられる。その過程においての進捗レポートとなったのが、『ミュージック・コンプリート』と2枚のライヴ・アルバムであり、そして本作が彼らの10年代を総括するものとして我々に差し出されたような気がしてならない。果たして20年代のニュー・オーダーはどのような姿を見せてくれるのか。その答えが、新型コロナウイルスの影響で20年3月から22年1月に延期となった来日公演と、本作によって導き出されることだろう。
今作に関して、音楽ライターの油納将志氏にご寄稿いただきました。その原稿は以下に掲載しております。来週はアルバムの楽曲解説もお届けします。
そろそろニュー・アルバムが完成するんじゃないだろうか。今のところの最新作である『ミュージック・コンプリート』のリリースからすでに7年近い時間が流れているし、2020年9月に発表された新曲「ビー・ア・レベル」は来るべき新作のリード・トラックなのかもしれない。そんな期待が高まっていたところに届けられたのが、この18年にロンドンのアレクサンドラ・パレスで行われた公演のライヴ盤『エデュケーション・エンターテイメント・リクリエーション』がリリースされるというニュースだった。 『ミュージック・コンプリート』以降、17年に『NOMC15』、19年に『Σ(No,12k,Lg,17Mif)New Order + Liam Gillick: So It Goes..』の2枚のライヴ盤を発表しており、またライヴ!? と驚かれた方も多いことだろう。筆者も次は新作と思っていたので肩透かしを食らったような気分になったが、今回のライヴ盤は2時間20分にわたる公演の模様を高精細な映像で収めたBlu-rayが主体となることがわかり、一刻も早く観たい気持ちでいっぱいになった。ニュー・オーダーの映像作品としては08年に発表された『ライヴ・コレクション:グラスゴー2006&アンソロジー1981-1989』以来となり、ピーター・フックの脱退以降のラインナップとなってから初の映像作品となる。
その映像でもあらためて伝わってくるのは、11年までのニュー・オーダーのライヴはまるでリード・ギタリストのように振る舞うフックのベース・プレイが、大きな存在感を放っていたということ。フックが脱退したとされ、ジリアン・ギルバートが復帰することがバンド側から表明された11年以降、1年も休まずにライヴ活動を続けてきたのはその大きな喪失を補い、過去を払拭するためにもサムナーは一刻も早く揺るぎない新体制を確立させる必要性を感じていたからと考えられる。その過程においての進捗レポートとなったのが、『ミュージック・コンプリート』と2枚のライヴ・アルバムであり、そして本作が彼らの10年代を総括するものとして我々に差し出されたような気がしてならない。果たして20年代のニュー・オーダーはどのような姿を見せてくれるのか。その答えが、新型コロナウイルスの影響で20年3月から22年1月に延期となった来日公演と、本作によって導き出されることだろう。