２００４年、このサントラで、綺麗になる。
舞台は南フランス、プロヴァンスの高級リゾートオゾンから手渡されたのは、エロティック、そしてミステリアスな、音楽の招待状．．．

『８人の女たち』で全女性を虜にしたフランソワ・オゾン。あれから１年、彼の最高傑作と世界を騒がせている最新作『スイミング・プール』が早くも登場。彼はその繊細な観察眼で、二人の女性の微妙な心の変化を通し、女の本質のある側面を独特のセンスで描ききった。二人のヒロインには、今までオゾン作品のミューズでありながら共演がなかった、シャーロット・ランプリングとリュディヴィーヌ・サニエを同時に起用。ここに最高のコラボレーションが生まれた。

★そして、オゾン作品を彩るフィリップ・ロンビによる音楽も、エロティックでミステリアス、美しさと哀しみを内包した極上の仕上がりである。この切なさが、まさに映画の本質を奏でている。

★本サウンドトラックには、「スイミング・プール」の音楽に加え、オゾンの代表作「８人の女」(BAND-14)、「まぼろし」(BAND-9， 10， 11， 12)、「クリミナル・ラヴァーズ」(BAND-13)からの音楽も収録し、ある種、""フランソワ・オゾン映画音楽集""的な、豪華な側面も持っている、オゾン・ファンにはたまらない、絶対に必携のＣＤである。

2003年カンヌ映画祭では、「スイミング・プール」に出演した彼女たち：シャーロット・ランプリングとリュディヴィーヌ・サニエが世界のジャーナリストの話題を独占。『まぼろし』で見事な復活を遂げたランプリングの抑制の効いた圧倒的な演技は、批評家たちの絶賛を浴び、主演女優賞を確実視する声も高かった。事実、2003年ヨーロピアン・フィルム・アワードで主演女優賞を獲得している。一方ハリウッドに活動の場を広げつつあるフランスの妖精サニエは、その生まれ持ったスター性と確かな存在感で二面性をもつヒロインという難しい役どころを見事に演じきった。