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フォーエヴァー・ヤングの特集ページに、業界の方から届いた『地獄の黙示録・特別完全版』についてのコメントをアップ!

2026.2.20

フォーエヴァー・ヤングの特集ページで、音楽に携わる皆さんの思い出のフォーエヴァー・ヤング作品をご紹介!題して「わたしのフォーエヴァー・ヤング」。今回は、スガラムルディAKIRAの小泉 陽さんから『地獄の黙示録・特別完全版』についてコメントを頂きました!


『地獄の黙示録・特別完全版』

映画『地獄の黙示録』を初めて鑑賞したときのことはよく覚えている。2016年1月30日、札幌プラザ2・5の地下劇場「メッセホール」(現・サツゲキの4番スクリーン)で行われた「札幌爆音上映 Vol.3」というイベント。地下へと続く階段を下り、重い扉を開けた会場には、大勢がひしめき合っていた。

ヘリコプターが徐々に近づいてくるオープニング。サラウンド・システムを最大限に生かした立体表現。そして寂しげなギターとともに、ジム・モリソンの枯れそうだがしっかりとした歌声が響く。「これで終わりだ、美しい友よ」・・・同時に映し出される、戦火に溺れるベトナムの土地。「気づき上げた理想はもろくも崩れ、立っていたものはすべて倒れた」というこれからの物語を予想させる歌詞に、ベッドに横たわるウィラード大尉の目がフェード・インしてくる。徐々にヘリコプターのプロペラではなく、部屋の天井に設置されたサーキュレーターの羽に移り変わる。そして戦争という極限状態の経験によって、"壊れてしまった人間"が映し出される。 わたしは1曲目の「ジ・エンド」を聴くだけで、オープニング映像が瞼の裏で再生される。歴史上でも指折りの名シーンだ。

そして外せないのが5曲目、ショルティ指揮ウィーン交響楽団による「ワルキューレの騎行」。ブラスの力強い響きを聴くと、否応なしにアガる。ヘリコプターに積まれたオープンリールのプレーヤーから爆音で響き渡る金管楽器。音が士気を高揚させ、軍人たちを暴力に扇動する。そして、この音が地上の人々の耳に入るころにはもう遅い。共に降り注ぐ大量の爆薬と銃弾。 人を鼓舞し、力を正当化し、思考を麻痺させる。これを“音楽”と言ってもいいのだろうか? さながら特別な効果を持った薬のようにも感じる。形は違えど、スポーツの応援も、選挙カーの演説も、ショッピング・モールのテーマ・ソングも似たようなものだ。間違った使い方をしなければ、いい効果をもたらすだろう。

今作は、音楽と戦争のつながりを印象づける一枚だ。
暴力による後悔、暴力による解放感、両方を描く。良くも悪くも、人を突き動かす推進力がある。

この音の魔法をどのように使うのかは、あなた次第だ。


 

小泉 陽
スガラムルディAKIRA









 



















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