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シングル物語プリンス「Nothing Compares 2U」

2018.2.22



28年前の今月、シニード・オコナー(当時。現在はシネイド・オコナーと表記されている)の「Nothing Compares 2U」のカバーが全英シングル・チャートの1位に居座っていた。この曲は1990年1月28日に始まって最終的に2月24日に至るまでずっとチャートの首位にとどまった。これはたしかに見事な商業的快挙といえたが、元歌がシングルとしてリリースされてさえいなかったことを考えるとなおさらである。

プリンスによって書かれ、1984年7月15日にミネソタ州エデン・プレイリーにあるフライング・クラウド・ドライヴ・ウェアハウスで当人によってレコーディングされた「Nothing Compares 2U」は、まずプリンスの歌としてではなく、ザ・ファミリーのセルフ・タイトルのデビュー・アルバムの中の一曲として日の目を見た。ザ・ファミリーはザ・タイムの3人のメンバー(ジェローム・ベントン、ジェリービーン・ジョンソン、ポール・ピーターソン)とスザンナ・メルボワン(ウェンディ&リサのウェンディ・メルボワンの姉妹)とエリック・リーズをフィーチャーしたバンドである。アルバム『THE FAMILY』からシングルとしてリリースされることはなかったものの、「Nothing Compares 2U」はシニード・オコナーの当時のマネージャー、フォークナー・オシーリアーによって彼女に紹介され、その結果1990年のアルバム『I DO NOT WANT WHAT I HAVEN’T GOT』のためにレコーディングされることになったのだ。

歴史に明らかなように、オコナー・バージョンの「Nothing Compares 2U」が圧倒的大ヒットとなったので、結局プリンスも自分のステージで取り上げるようになり、ロージー・ゲインズとのデュエットでライブ・バージョンもレコーディングした。それはその後さまざまなベスト盤に登場し、2004年にはシングルとしてリリースされるまでになった(ビルボードのR&Bシングル・チャートで62位まで行った)。

さらに彼は、コンサート映画『Rave Un2 the Year 2000』と2002年のライブ・アルバム『ONE NITE ALONE…LIVE!』に収録されたソロ・バージョンもレコーディングしている。

ごく最近では、この歌のプリンス・バージョンが彼の音楽的墓碑銘として使われた。彼が亡くなったちょうど「13日と7時間」後、全米のラジオ局でこの曲が一斉にかけられたのだ。
こんなにも悲しい理由でなかったなら、これは実に素晴らしい出来事と言えたかもしれない(たとえそうだとしても、めちゃくちゃクールなことだ)。


【Spotify Playlist関連】

Nothing Compares 2U


他に要チェック:
The Very Best Of Prince


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I Would Die 4 U

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