Secret Machinesシークレット・マシーンズ

Discography

Ten Silver Drops / テン・シルヴァー・ドロップス

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Ten Silver Drops / テン・シルヴァー・ドロップス

  • ALBUM
  • CD

2006.07.26 発売2,703(税込)WPCR-12369

「スペース・ロック」「現代版プログレ」「破格のサイケ集団」シークレット・マシーンズ、第二章開幕!!
ニューヨークを拠点とするシークレット・マシーンズのセカンド・アルバムが、孤立というテーマに支配されていることは、驚くにあたらない。曲作りに入った2005年の1月には、バンド・メンバー(ベーシスト/キーボーディスト/ヴォーカリストのブランドン・カーティス、彼の弟でギタリスト/ヴォーカリストのベン・カーティス、そして、ドラマーのジョシュ・ガーザ)は2004年リリースのデビュー・アルバム『ナウ・ヒア・イズ・ノーホエア』をプロモーションするために、時に数日間の休みを入れながらも、18ヶ月間絶え間なくツアーを行っていた。「俺たちの私生活はボロボロになっていた」とブランドンは言う。「自分たちの慣れ親しんだ環境に戻っても、どうしてもシックリこなかった。親しくしていた人たちから孤立しているような感覚に陥ってしまったんだ。そこには、なかなか超えることの出来ない境界線があった。それで、いかに自分たちの感情がそういった葛藤を生み出し、愛する人たちから孤立していくことになるのか、ということを歌った、"Alone, Jealous, and Stoned"や"Lighting Blue Eyes"といった曲が出来上がったんだ」。 バンドは、氷のように冷たいシンセサイザーや高山のように高く聳え立つギター、ガーザのトレードマークとなっている催眠状態を引き起こすような見事なドラムを何層にも重ね、その雄大なサウンドスケープに『ナウ・ヒア・イズ・ノーホエア』では見られなかった迫真性を与えている。こうした音の集合は、以前とは事情が異なり、もう昔のようにはいかないんだと気付くあの瞬間を思い起こさせる。『Ten Silver Drops』は、そういった音が何度も繰り返し強調されているアルバムだ。
『ナウ・ヒア・イズ・ノーホエア』は、タイトで尖った明瞭な作品であったのに対し、『Ten Silver Drops』は、より包括的で、広範囲にわたる周波数によって、凍てついた絶頂と陰気な奥深さが感じられる作品となっている。 そのヴィジョンをコントロールするために、シークレット・マシーンズは前作『ナウ・ヒア・イズ・ノーホエア』同様、自らこのニュー・アルバムのプロデュースを手掛けている。バンドは景勝に富んだニューヨーク州ショーカンの山頂にある人里離れたレコーディング・スタジオ、Allaireにこもり、5月の3週間と7月の2週間、そこで仕事をし、食事をとり、寝泊りした。「自分たちでプロデュースすることで、レコーディング・スタジオ内の神聖なヴァイブを保つという本質を手に入れることが出来た」とブランドン。「プロデューサーは、レコーディングのやり方やスケジュールを決めて、スタジオの明りを調整したり、決まった匂いを作り出すことで、その場の感覚を作り出すものだけど、自分でプロデュースしていると、自分の欲している感覚を指揮するのは自分自身になるからね」。
Allaireでのセッションで出来上がった今作の楽曲は、コードやメロディの動きを前作以上にフィーチャーしている。前作でもそうだったように、今作でもバンドの愛するドイツのエクスペリメンタリスト・ポップ・グループであるクラフトワークやノイ、ラ・デュッセルドルフの影響が見受けられる。
9月、バンドはロンドンに飛び、ナイン・インチ・ネイルズ、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、スマッシング・パンプキンズとの仕事で知られる伝説的エンジニア/プロデューサーのアラン・モウルダーとアルバムをミックスした。ブランドンはこう語る:「彼はマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの『ラヴレス』やライドの『ノーホエア』のエンジニアを手掛けた人で、彼との仕事は威圧的な感じではあったけれど、同時にやる気も出たよ。素晴らしいことが起こったその瞬間に立ち会っていた人だからね。だから俺も、『この部屋でも、素晴らしいことが起こるんじゃないか』と感じていた。でも、それと同時に、自分の音楽がそういった他の作品に負けないものになるのだろうか、なんて思ったりもしたよ」。
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