デビュー・アルバム『カーナヴァス』を発売して以来、実に2年以上もの間、各地を徹底的に回り続けたツアーを行なったSilversun Pickupsだが、彼らはツアー後の僅か1ヶ月という短いオフを利用してリハーサル・ルームに閉じこもり、次作の制作に取り掛かった。『カーナヴァス』を手掛けたプロデューサーとミキサーであるDave CooleyとTony Hoffer（Beck、The kooks、Belle and Sebastian等）の手を借り、ブライアン・オーバート（g/vo）曰く「神経衰弱みたいに聴こえる」アルバムを搾り出した。収録されている曲は、ピンと張り詰めていながらも、時にストリングスが、シルバーサン・ピックアップスのトレードマークとなっているディストーションの効いた厚みのあるサウンドの上を、水銀の滴のように降りかかっている。そして、ブライアン・アルバートの紡ぐ言葉は個人的なトラウマを、あたかも、とある日の新聞の見出しのように描き出している。『スウゥーン』は美と攻撃性が織り成すタペストリーである。