●チャイコフスキーの三大バレエの一つである「くるみ割り人形」をジャズ風にアレンジした「くるみ割り人形キャンディ」と現代の建築現場における「いじめ」ともいえる仕打ちによって、一人の男が命をおとす様を描いた、巨匠マクミランの振付による「ジューダス・トゥリー」のカップリング。

「くるみ割り人形キャンディ」
モニカ・ザモラ、シルヴィア・ジメネス、チェンカ・ウィリアムズ、ジョゼフ・チポーラ、佐久間奈緒
（バーミンガム・ロイヤル・バレエ）

●チャイコフスキーの「くるみ割り人形」の原曲を、なんとジャズ界の巨星、デューク・エリントンが編曲し、現在活躍中の著名振付家 ビントレーが振付した、ポップでユニークな作品です。1940年代のブロードウェイやアメリカが舞台で、ダンサーたちは魅惑的なジャスパー・コンランの衣装に身を包み、売春婦やバトンガール、船員、兵士を演じ、それぞれに〈キャンディーの杖〉などとお菓子の名前がついています。ジャズ・スタイルのキャット・ウォークのシーンも出てきます！ なんと言っても、空想的で見ていてとっても面白い作品です。

「ジューダス・トゥリー」
イレク・ムハメドフ、リャーン・ベンジャミン、マイケル・ナン、ステュアート・キャシディ
（英国ロイヤル・バレエ）

●舞台は、ロンドンのキャナリー・ワーフ。荒れ果てた建築現場に働く13人の男たちが、彼らのところにやって来た妖婦の振る舞いに反応を示すところから始まります。皆が熱気を帯びて混乱しているのに、1人の男がその優しさゆえ佇んでいます。徐々に隠された男の性的魅力や仲間のプレッシャーがバレエによって暴かれていき、裏切り、敗北、恐怖の入り組んだ関係へと、我々を引き込んでいきます。この作品は、1992年のオリヴィエ賞最優秀ニュー・ダンス作品賞に輝いています。

●ＶＨＳ版に収録されていたインタビューは収録されておりません。

作品時間： 73分／製作年： 1997年／片面１層／リージョンコード： 2／カラー[NTSC]／画面サイズ4:3／音声：リニアPCMステレオ