Tugan Sokhievトゥガン・ソヒエフ

Profile

 ヴァレリー・ゲルギエフ、テオドール・クルレンツィス、ユーリ・テミルカーノフを育てたイリヤ・ムーシン(ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」の初演を手掛けた)の最後の弟子。
 トゥガン・ソヒエフは、トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団の音楽監督、そしてボリショイ歌劇場の音楽監督兼首席指揮者を務め、2015/16年シーズンまではベルリン・ドイツ交響楽団の音楽監督も務めた。世界有数の歌劇場やトップ・オーケストラから招かれる世界屈指の指揮者である。
 2016/17年シーズンは《ファウストの劫罰》《カルメン》《ムツェンスク郡のマクベス夫人》《ランスへの旅》《オルレアンの少女》をボリショイ劇場で指揮するほか、ベルリン・フィル、フィラデルフィア管、フィルハーモニア管への客演や、ソリストにジャニーヌ・ヤンセンを迎えるロンドン響との共演、ウィーン・フィル(ルツェルン・フェスティバル)、そして日本でのNHK音楽祭など大きな予定は目白押しである。ほかにもトゥールーズ・キャピトル国立管との多様な企画を手がけるとともに、同団とのフランス国内、その他ヨーロッパとアジアの公演ツアーも控えている。
 近年は、シカゴ響、ロンドン響、フィラデルフィア管、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルに相次いでデビューを飾って高い評価を集め、特にベルリン・フィルとの初共演では“奇跡の指揮者”と絶賛された。また、フィルハーモニア管、マーラー・チェンバー・オーケストラとはヨーロッパを、トゥールーズ・キャピトル管とはヨーロッパ各地、アジア、英国、南米をまわる広範囲のツアーを行った。他に、ロッテルダム・フィル、ロシア・ナショナル管、ローマ・サンタ・チェチーリア国立管、トリノRAI国立響、スカラ座のコンサート・シリーズ、ボーンマス響、ミュンヘンのバイエルン州立歌劇場管、ストラスブール・フィル、モンペリエ国立管、スウェーデン放送響、ウィーン放送響、フランクフルト放送響、オスロ・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ミュンヘン・フィル、フランス国立放送フィル、フランス国立管にも客演している。
 オペラにおいては、2002年にウェールズ・ナショナル・オペラでの「ラ・ボエーム」で英国デビュー。翌年、マリインスキー劇場制作の「エフゲニー・オネーギン」でニューヨークのメトロポリタン歌劇場にもデビューした。2004年に初登場したエクサンプロヴァンス音楽祭では「三つのオレンジへの恋」を指揮し、同作品をルクセンブルクとマドリッドの王立劇場でも再演。2006年にはヒューストン・グランド・オペラで「ボリス・ゴドゥノフ」を成功させている。
トゥールーズ・キャピトル管、ベルリン・ドイツ響とは数々の名演を残しており、トゥールーズ・キャピトル管とは、チャイコフスキーの交響曲第4番、第5番、ムソルグスキーの「展覧会の絵」、ラフマニノフの「シンフォニック・ダンス」、プロコフィエフの「ピーターと狼」、最近ではストラヴィンスキーの「春の祭典」「火の鳥」などを録音し、Naïve Classiqueからリリース。ベルリン・ドイツ響とはソニー・クラシカルにプロコフィエフの「交響曲第5番」と「スキタイ組曲」を録音、またオルガ・ボロディナをソリストに迎えてプロコフィエフの「イワン雷帝」のCDをソニー・クラシカルからリリースしている。

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