vision string quartetヴィジョン弦楽四重奏団

Profile

2012年結成、ベルリンに拠点を置くヴィジョン弦楽四重奏団(以下VSQ)は、数ある同世代の弦楽四重奏団の中でもとりわけ優れたクァルテットとして注目を浴びている。彼らのレパートリーは、クラシックの王道的な作品に加えて、自分たちのオリジナル楽曲や異なるジャンルの楽曲をアレンジしたものなど、多岐にわたる。VSQはこのユニークな音楽活動を通し、現代におけるクラシック音楽の表現のしかた、またその受容のされかたに関して、新しい世代と昔からのクラシック・ファンとを結びつけ、包括的に取り込む使命を負い、前進している。プログラムは全て暗譜、立奏するという独特の演奏スタイルは、音楽とのより強い一体感を感じさせ、鮮烈な印象を与えるとして賞賛を集めている。
2016年はVSQにとって忘れることのできない1年となった。2つの主要なコンクールで第1位ならびに聴衆賞と特別賞を総ナメにした。1月にベルリンで開催されたメンデルスゾーン全ドイツ音楽大学コンクール、そして同年年末に開催されたジュネーヴ国際音楽コンクールでの勝利に加え、メックレンブルク=フォアポメルン音楽祭で聴衆賞に加え、栄誉あるヴュルト賞も受賞している。2018年にはユルゲン・ポント財団より室内楽賞を授与された。

若さみなぎるVSQは、ゲヴァントハウス(ライプツィッヒ)、トンハレ(デュッセルドルフ)、コンツェルトハウス(ベルリン)、フィルハーモニー(ルクセンブルク)といった格式あるコンサートホールの他、ラインガウ音楽祭、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、ルツェルン音楽祭などの有名な音楽祭に引っ張りだこだ。「コンサート・イン・ザ・ダーク」と題して真っ暗闇の中で演奏したり、ジョン・ノイマイヤーや照明デザイナーとコラボレーションするなど、実験的なスタイルを次々に取り入れ、斬新な斬り口で自分たちの表現を広げている。
北ドイツ放送、南西ドイツ放送、バイエルン放送、西部ドイツ放送といった主要放送局ではしばしば彼らの演奏のライブ録音が紹介されている。2015年4月には南西ドイツ放送の「ニュータレント」に選抜された。これは将来を嘱望される若手アーティストを3年以上にわたり支援し、コンサートやインタビュー、CD制作などのプロモーションを行うプログラムである。

2018/19 シーズンに6月に英国デビュー。ウィグモアホール、セージ・ゲーツヘッドに出演した他、スコットランドのパース・コンサートホールでの公演の模様はBBCラジオ3 「ランチタイム・コンサート」シリーズで放送される。この他、フィレンツェのアミーチ・デッラ・ムジカでの公演に加え、テルアビブ、エルサレム、ハイファのイスラエルの3都市にツアーを行う。またコペンハーゲンのDRコンサートホールでデンマーク弦楽四重奏団による室内楽プロジェクト「シリーズ・オブ・フォー」に出演。ドイツ国内ではベルリン・フィルハーモニー、ケルン・フィルハーモニー、エルプフィルハーモニー(ハンブルク)、エッセン・フィルハーモニー、バーデン・バーデン祝祭劇場、コンサートホール・グロッケ(ブレーメン)に登場する他、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、ラインガウ音楽祭にも招待されている。ブリュッセルのフラジェ・コンサートホールと提携し、クララ・フェスティバル、ミュージック3・フェスティバルへの出演を含む、今後3シーズンに公演を予定している。

4人はベルリンでアルテミス・カルテットに、マドリードのソフィア王妃高等音楽院でギュンター・ピヒラーに師事。さらにハイメ・ミュラー、ゲルハルト・シュルツといった音楽家に特待生として迎えられ、ジュネス・ムジカーレや、フランスのプロ・クァルテットの教育プログラムにも参加。これまでにイェルク・ヴィトマン(クラリネット)、エッカート・ルンゲ(チェロ/アルテミス・カルテット)、ディソナンス弦楽四重奏団らと共演。

 

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