Bombinoボンビーノ

Profile

■ ニジェール北部のアガデスで生まれ育ったボンビーノは、サハラ砂漠西部に住むベルベル人系の遊牧民、トゥアレグ族の両親の元に生まれた。トゥアレグ族は度々ニジェール政府と衝突を繰り返し、その影響でボンビーノの家族は逃亡生活を強いられることが幾度かあった。その逃亡生活の中で、ボンビーノは反政府活動の前線を訪ねていた親戚が残したギターを手にする。そこから独学でギターを弾き始めた彼は、やがて同じトゥアレグ族のギタリスト、Haja Bebeと共にさらにギターの腕を磨き、さらには彼のバンドに参加することにもなった。ボンビーノというニックネームを得たのもこの頃だったという。

■ 10代の頃暮らしていたアルジェリアとリビアで、友人からジミ・ヘンドリックスやマーク・ノップラーなどのUK、USのギタリストの映像を見せられ、彼は友人たちとともにその映像を繰り返し見ながらギターの技を学び取っていった。その頃のボンビーノは、ミュージシャンとしての活動を行いながら、トリポリ近郊の砂漠で牧童をしており、家畜の見張りをしながら、ギターの練習をしていたという。

■その後ニジェールに戻ったボンビーノは、地元のバンドで演奏をするようになり、徐々に知名度を上げていった。そして彼の存在を聞きつけたスペインのドキュメンタリー制作チームの援助で、彼はグループ・ボンビーノとしてデビュー・アルバム『Guitars From Agadez Vol.2』をレコーディングし、その収録曲は地元のラジオ局でヒットとなった。

■ 2009年、アガデスの近くを旅行していた時に偶然彼の音楽を耳にした映画作家ロン・ワイマンと出会ったことをきっかけに、ボンビーノの音楽の扉が世界へと開かれた。 彼の音楽にすっかり魅了されたロン・ワイマンは、反政府紛争に巻き込まれてバンド・メンバー二人を失い、ブキリナファソに逃亡していたボンビーノを1年近く掛けて探しだした。ロン・ワイマンはトゥアレグ族を追ったドキュメンタリー作品の中で彼を取り上げ、さらに2011年にリリースされたボンビーノのソロ・アルバム『AGADEZ』のプロデュースも手掛け、アルバムは、NPR MUSICやPITCHFORK、BBCといったメディアから高く評価された。

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