Cherif Mbawシェリフ・ムバウ

Profile

1968年12月25日セネガルのジギンコーという町でシェリフ・ムバウは生まれました。彼の家族は音楽家の家系ではありませんでしたが、シェリフは少年時代から歌と作曲とギターを学び、セネガルの首都ダカールへ出てからも、アフリカの空と海から多くのものを感じ取って、音楽へと情熱を傾けていました。彼は友人やパーティやクラブなどあらゆる所に出向き、歌を歌い、また、ベートーヴェンのソナタからフリージャズのインプロビゼーションまで、あらゆる種類の音楽を聴いていました。

やがてユネスコ主催の「パン・アフリカン音楽コンクール」で見事受賞した彼は、その奨学金でパリへ音楽留学することになりました。しかし、そんな彼を待っていたのは悲しい現実だったのです。なぜなら、パリで彼を受け入れるはずだった人物は、奨学金とともに姿を消していたからです。

すべてを失った彼の状態は、失意のドン底でしたが、結局彼を支えるものは歌とギターしかありませんでした。やがて再びギターを手にとって歌い始めた彼は、パリ地下鉄の駅構内で演奏できるオーディションに勝ち残り、ストリート・ミュージシャンとして生きていける道を手に入れることができました。

そうした活動がやがてレコード・レーベルのディレクターの目に止まり、今回のメジャー・デビュー、アルバムの世界発売となったのです。昨2000年の年末には、彼を支えてくれた数百人のファンたちに囲まれながら廃駅構内からの“さよならコンサート”が、地下鉄構内で無名の彼を支えてくれた数百人のファンたちに囲まれて行われました。

こうした経緯でデビューしたシェリフ・ムバウの1stアルバムは、彼の生まれ故郷アフリカのセネガルに伝わるリズム“ムバラ”をベースにしながらも、あらゆる種類の音楽を聴いてきた彼の幅広い音楽性が活かされており、サルサやフラメンコ、アラブといった様々な国の音楽エッセンスが感じられる作品になっています。

シェリフ・ムバウ:ヴォーカル、ギター

カーメル・マック・コート:ヴォーカル
シャバス・ハッサン・カーン:タブラ
アルベルト・アルバレス・フェルナンデス:カホン
オマール・ソーサ:ピアノ
ペドロ・スアーレス:カバキーニョ


<録音> 2000年1~2月、パリ、スタジオ・プラスXXX

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