Chris Thileクリス・シーリー

Profile

フォーク、ブルーグラスなどのシーンにいたマンドリンという楽器の概念を打ち砕き、ジャズ、そしてクラシカル・シーンへと活動の幅を広げ、今や同世代のミュージシャンのなかで、最も興味深く、かつ独創性に富んだアーティストとして注目を集めているクリス・シーリー。

近年ではパンチ・ブラザースにおける活動で目を見張るものがある。若き才能を持つアーティスト5人により、2006年に結成されたパンチ・ブラザースは、ボーダーレスな音楽ファンの間で人気を博した。デビュー・アルバムは、グラミー賞にノミネートされ、2007年にNONESUCHからリリースしたアルバム『PUNCH』は、数多の音楽ジャーナリストから賞賛を浴びた。クリス・シーリーがパンチ・ブラザースで具現化したものは、「ブルーグラスとジャズ、そしてクラシックの融合」だ。パンチ・ブラザースを結成したころには、彼の中でその準備が整っていた、という。

また、パンチ・ブラザース結成に先駆け、シーリーは15年以上もの間、ニッケル・クリークに在籍。3枚リリースしたアルバムの売り上げが200万枚を超え、2002年のグラミー賞ノミネート、世界各地でのコンサート・ツアーを行った、という強者バンドだ。1981年生まれだから、10歳のころから音楽活動をしていたことになる。ニッケル・クリーク時代からその天才ぶりで世間を賑わしていたというわけだ。

ソリストとしてもその天才ぶり、音楽スタイルが瞠目に値するアルバムを4枚リリース。クラシック・シーンのコントラバス奏者、作曲家であり、かつミュージシャンとしてボーダーレスな活動をしているエドガー・メイヤー、マンドリン・シーンでシーリーと並ぶ才能を持つマイク・マーシャルらとのコラボレーションを精力的におこない、その超絶技巧と音楽魂で、ジャンルを問わぬ音楽ファンの驚愕を常にさらっている。

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