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ジェイソンによる『WRONG GENERATION』ステイトメント(宣言)
2020.12.1
2021年1月27日(水)に日本先行でCDリリースされる新作EP『WRONG GENERATION(ローング・ジェネレーション)』 。
Vo. ジェイソン・エイロン・バトラーによるステイトメント(宣言)がこちら:
Vo. ジェイソン・エイロン・バトラーによるステイトメント(宣言)がこちら:
- WRONG GENERATION
- ジョージ・フロイドが殺された朝、俺は起きて、痛みと憤りと悲しさと、アメリカで黒人として存在することがどんな意味を持つかという恐怖に襲われた。
自覚するようになる前から、俺はその恐怖をずっと持っていた。
子供の頃、外に出ると、緊張を感じることがあった。周囲の人達と自分の違いが目立つ場所だと、それを感じた。俺の地元にいない時に、それを感じた。俺達を助けるためにいるはずの人間を父親が恐れているのを目にした。そして、それを感じた。
これらの感情の全てが、あの日、2020年5月25日、頂点に達した。
俺は不快にさせられた。俺は泣いていた。警察との出来事を思い出したんだ。俺は首を絞められた。俺の周りの人達は、その警官が俺を眠らせた時、俺が息を引き取ったと思ったんだ。涙が溢れ出て、憤っていたし混乱もしていた。だが、世界の人々も俺と同じように反応したのを見た。俺と同じように話す沢山の人達を見た。おそらく、初めて、俺は俺の世代が共通の感情で結束していることに気づいた。もっとそれが欲しいと思った。
それで、俺は路上に出ることにした。人々の目を覚まさせて、違うやり方を見せることにした。俺達は本当に長い間、これを求めてきたからだ。
これが起こったのは、初めてか?
違う。
これはアメリカで新しく出てきた行動ではない。こうしたことが起こるのを許す政策の変更がなされなかったために、警官達がジョージ・フロイド氏にあのような行いをしていいと思い込んだんだ。フロイド氏はある世代の恐怖、痛み、苦しみの集約だった。その他の言い分は一切信じない。俺達は奴隷制、もしくは1世紀近くものアメリカの非白人に対する国家容認の国内テロキャンペーンから、大して離れていないんだ。
正直、俺は君達が支持する政党のことは気にしていない。俺が知りたいのは、君達の価値観と、その価値観がどう他の人達を妨げるのか、あるいは助けるかということだ。
これが俺の現実で、非白人の、俺のようなルックスの多くの人達の現実なんだ。
俺は、俺達がやるべきだと思っていることをやっている人達を見た。彼らは路上に出ていた。会話をしていた。話し合っていた。不快な出来事だったが、俺の世代の人々が、これだけのことをやったのを見るのは初めてだった。
それは本物だった。一つの投稿よりも深いものだった。一つの抗議よりも深いものだった。
俺の妻はアライ(支持者)の一人として、何日も何晩も俺と一緒に抗議をしてくれた。
13日間、俺は他の多数の人達と路上に出て、俺達が声を聞いてもらうためにやるべきと感じたことをやった。
「暴動や略奪についてはどう思ってる?」と尋ねられる。俺はそれを「反逆」と呼ぶ。あまりにも長い間、君達は沢山のものを奪われてきた。あまりにも長い間、君達の命と価値は「人間以下」だと示されてきた。何世代もの間、俺達は暴力とカオスの的になってきた。俺はこれがどういう仕組みで起こっているか、なぜ起こっているかは問わない。人々は、完全に憤っている。
自分の声を自分の市や政府に聞いてもらえないのがどんな気分かを考えてみて欲しい。人々はそれに目を向けはするが、見ないようにしているんだ。
俺は13日間連続で、昼か夜、時には昼も夜も路上に出て抗議した。「暴動」、「平和的抗議」、そして俺の思う「反逆」のために俺はそこにいた。何キロも歩き、何日も叫んだ。声が枯れた。頭がクラクラした。心が重かった。でも俺は、俺達は必要なことをやっていると感じていた。権力者の支配の基に築かれたシステムの中で、君達がその支配を脅かした時、彼らは聞き始める。それが俺達のやったことだ。
俺達はずっと助けを求めていた。社会福祉を求めて声を上げた。俺達と、俺達を守り支えるはずの人間達の関係を改めるプログラムを懇願してきた。俺達は何も手にしていない。その代わりに、カオスを与えられた。
なぜなんだと問い続けることはできない。
それは、君達の意図的な無知をさらけ出すことになるからだ。始まりの時から、これらの圧政的な要素はアメリカの空気の中に存在していたからだ。
俺達はただの人間だ。俺達は毎日毎日、超人になることを期待され、ずっとそれをやってきた。地球上の他の人種がやったことのない形で、文化に影響を与えてきた。俺達が求めてきたのは、公平だけだ。それは、そんなにクレイジーなことなのか?
だから、俺は13日間歩いた。何マイルも。俺は大声で叫んだ。叫び声を上げた。泣いた。笑った。
14日目に、俺はこのEP『ロング・ジェネレーション』を書き始めた。友人のジョン・フリードマンとトラヴィス・バーカーに電話をかけた。
8日後、EPが完成した。以上が今作の物語だ。
このプロジェクトは、何よりもまずアクティビズムとしてのアートだ。俺は今起こっていること、そしてこれから起こる必要のあることを語っている。進歩は痛みを伴うものだと分かってもらえたら嬉しい。これら全てのことを廃棄して解体したら、俺達はきっと、一緒になれる美しい場所を発見できる。
俺にとって、このEPは、34年生きた後に体験したあの13日間そのものだ。
お前達は、「間違った世代」に喧嘩を売ったんだ。
ジェイソン・エイロン・バトラー(FEVER 333)