元ロック歌手の経歴も持つカウンターテナー、ジェラール・レーヌ。装飾的で軽やかな歌を得意とするレーヌがここではバードの作品を素朴にしっとりと歌い上げた。ヴィオール・コンソートの柔らかな音色も心地よい。全体に漂う静かで優美な演奏です。

2022年3月8日死去した、ピリオド楽器による古楽演奏のパイオニアの一人、レネー・クレメンチッチ（ルネ・クレマンシック）の追悼発売。1979年のヴェネツィア・ビエンナーレで17世紀以来のサルトリオの歌劇を復演した。若きジェラール・レーヌも起用された。1979年録音。  

ジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニ(1670-1747)。世俗的、宗教的カンタータ作品でヨーロッパ中、とりわけ英国で名声を博した。1720年代から英国で活躍、当時ヘンデルの好敵手とされた。ロンドン時代に作曲され、ジョージＩ世に献呈された４つのカンタータと、弦楽器のためのソナタ作品2曲を収録。1992年録音。

イタリア・バロック後期、ナポリ楽派のオペラ作曲家として劇場で活躍する一方、17のミサ曲を書き上げるなど教会音楽の分野でも才能を発揮したニコロ・ヨンメッリの美しき作品  

ヴェロニク・ジャンスのソプラノとジェラール・レーヌのカウンターテナーによる録音。何より伴奏の鋭角さが印象的。ジャンスとレーヌの歌唱は、劇的でありながら深みのある広がりをたたえ、美しい二重唱を展開しています。  

ジェラール・レーヌのレパートリーを中心に展開するために結成したアンサンブルがイル・セミナリオ・ムジカーレだと語った、レーヌの素晴しい歌唱が証明された名演

1905年に発刊されたエドワード・デントによるアレッサンドロ・スカルラッティの伝記によれば、この作品は退屈なものと紹介され、1960年代まで全く手がつけられなかったものです。1999年にジェラール・レーヌらが再演を行い、宗教というよりも政治的内容が含まれており、オラトリオよりオペラ的劇的で魅力的な作品と絶賛された録音の待望の再発売です。ジャルスキーのデビューしたてのソプラノのような美しい声。バドモアの張りのある声も、この作品の素晴らしさに寄与しています。

ヘンデルの世俗カンタータ4曲とトリオ・ソナタを収録。 1985年にイル・セミナリオ・ムジカーレを設立し、イタリア・バロックの声楽曲を精力的に取り上げたジェラール・レーヌのセンスが光る1枚。