Leela Jamesリーラ・ジェイムス

Profile

■真実のソウル・シンガー、リーラ・ジェイムス
「幼い頃は教会で歌っていたの。初めて教会のステージに立ったのが11歳の時。歌い始めたら、自由な気分になったわ」リーラ・ジェイムスはその驚くべき音楽的才能の源についてこう語っている。息を飲むようなリズム&ブルース、激しいファンクに熱いゴスペル――これらをダイナミックに融合したロサンゼルス出身の小柄なリーラは、極めて独創的な音楽を見事な歌声に乗せて届けてくれる。真のソウル・ミュージックの原点を称えつつ、それをさらに進化させた音楽。ここまで率直かつ素晴らしい声を聞くのも久しぶりだが「私のすべてが"自家製"なの」というリーラの説明通り、それは彼女の内面の奥深くから湧き出しているのだ。デビュー・アルバム『A CHANGE IS GONNA COME』を聴けば、リーラが現在のミュージック・シーンに登場した屈指の大型新人であることが確信できるはずだ。「ソウル・ミュージックが大好き。アル・グリーン、マイティ・クラウズ・オヴ・ジョイ、スピナーズ、ステープル・シンガーズ、シャーリー・シーザーの曲を聴いて育ったわ。とは言え、ただの"良い思い出"以上のものを自分の音楽で表現したい。人の心に触れる本物の歌声と、体に染み付くような忘れがたいメロディーを取り戻して、変化をもたらしたいの。」 ◎幼少時から70'sソウルを聴き地元の教会で歌ってきた彼女だが、学生時代の目標は陸上選手になることだった。しかし膝の負傷によりその夢が断たれると、音楽がリーラの生活の中心に躍り出た。「英語の授業時間には教室の片隅でいつも歌詞を書いていたわ。歌詞を書いて興奮しちゃって、大声で歌い出したこともあったな」と彼女は笑う。「ある日、"そこまで歌いたいなら、いい場所があるぞ"って先生に言われたの。"校長室で説教"って意味だと思ったんだけど」しかし、その"場所"とは校長室ではなく、その先生が副業で運営していた音楽スタジオだった。「先生はラテン・シンガーのセッションに関わっていて、私をバック・ヴォーカルに起用したの。この仕事でお小遣いが稼げたし、最終的にはガール・グループのメンバーになったのよ」3人グループのメンバーとして2年を過ごした後、彼女はソロで活動していこうと決意する。「私はソウルとR&Bのルーツに踏み込んで、深く掘り下げてみたかったの。でも他のメンバーはそういう音楽には興味がなかったみたい。私はゴスペルやブルースのシンガーが持っている要素に強く惹かれてたの。こういう音楽が苦痛や悲しみの多くを取り除いてくれるんだもの。私にとって歌とは内面のものを解き放つための"表現"法と言えるかも。私の歌は叫びなのよ」

献身的に音楽活動に打ち込んでいた彼女はある日Warner Bros/リプリーズのA&R担当重役であるダミュ・エムトゥーメの目に留まる。「彼女の声を聞き、その熱い歌声を目の当たりにして、一緒にやりたいと思った」と語るエムトゥーメ。こうしてリーラはWB/リプリーズとの契約を手にし、アルバムの制作に取り掛かった。エグゼクティブ・プロデューサーのコミッショナー・ゴードンをはじめ、一流のプロデューサーの協力を得た彼女。「ほとんどの曲はオリジナルよ。でもサム・クックの"A Change Is Gonna Come"はどうしてもやりたかった。自分の人生と音楽について感じていることがこの曲に集約されているから。私がここまで来るには長い時間がかかったし、音楽が昔のような良さを取り戻すにも長い時間がかかった。この曲を通じて、ようやくその時が来たことを私なりに感謝しているの。」

リーラは、自分の最終的な目標が何かをはっきりと分かっている。「永遠の名作とみなされる音楽、偽りのない誠実さを評価されるような音楽を作っていきたい。そう、アル・グリーンみたいな音楽を作りたいわ。自分のスタイルを作り上げて、アル・グリーンの声にあるようなソウルを自分なりに打ち出していきたいの。それって買うこともできなければ、努力して学べるものでもなくて、自分の内側になければ出てこないものなのよ。ソウルって真実のもの。無理して作ったものじゃないし、偽りでもこじつけでもないの」確かにリーラの歌は偽りではない。正真正銘の本物だ。傑出した楽曲が並ぶ「A Change Is Gonna Come」は過去の音楽の素晴らしさに立ち戻りつつも、それを現代、さらには未来に向けて進化させていく新人アーティストの大傑作である。さぁ紳士淑女の皆さん、リーラ・ジェイムスの登場です・・

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