2024年12月8日は、ラモーの弟子であり、18世紀後半に大成功を収めた鍵盤奏者クロード＝ベニーニュ・バルバトルの生誕300周年を迎えます。彼は特にノートルダム大聖堂のオルガニストとして知られています。彼の代表作は、アドベントの時期に演奏される陽気なオルガン曲である「ノエル集」であり、これらは通常、世俗的な伝統的旋律を基にした変奏曲として作曲されました。このコレクションでは、マリー＝クレール・アランがバルバストルの最も人気のある作品を取り上げ、ウゼスやアルビの大聖堂、ベルンのフランス改革派教会、パリのカンザヴァンなどの教会にあるに様々なオルガンで演奏しています。 1977-1995年録音

2024年11月23日は、ピエール・デュマージュ（ドゥ・マージュとも表記される）の生誕350周年にあたります。彼は生涯の大半をピカルディ地方で過ごした控えめなオルガニストでしたが、ノートルダム大聖堂のオリジナル・オルガンの建造監督を務めた専門家のひとりでした。彼の残した音楽遺産はわずか9曲と非常に少ないですが、18世紀初頭のフランス・オルガン楽派の重要なマイルストーンとなっています。

フランスが生んだ女流ヴァイオリニスト、ミシェル・オークレール。左手の故障のため惜しくも30歳代で現役を引退したために、録音に恵まれませんでした。この録音はディスコフィル・フランセに残した、数少ないセッション録音のもので、通常ピアノかチェンバロで演奏するところを、マリー=クレール・アランがオルガンで演奏をしているというのも貴重でしょう。 オークレールの年齢を感じさせない、落ち着いた情熱的で気品高いヴァイオリン、的確なレジストレーションで支えるアランのオルガンとが一体化し、魅力的なバッハを奏でた名演奏です。 2014年 オリジナル・マスターテープより24bit/96kHzリマスターされた音源を使用

「オルガンに捧げた人生」との形容が最も当てはまるアランの軌跡を象徴する約100トラックの及び彼女のディスコグラフィからの、没後10年を期してのコレクション。ニヴェル、バッハ、ブクステフーデ、メンデルスゾーン、ラングレ、メシアンなどのオルガン・ソロ作品、さらにヘンデルやプーランクの協奏曲作品も収録、1964-2000年録音。 100トラック／6時間42分収録

後期フランス・バロック様式によるルーアンとル・アーヴルの間にあるノルマンディ地域の教会オルガンは、フランス・バロック音楽演奏に相応しいもの。グリニーやクープランの同時代に活躍した二人の鍵盤奏者の作品によるリサイタル、1975年録音。

世界的に知られるオルガンによる演奏で、アランの3度目のバッハ全曲録音から。1990年録音

クープランの2大オルガン・ミサ。クープランがわずか20歳代前半に作曲されたオルガンを伴った作品。フランス、バロック音楽の鍵盤作品の傑作。1996-1998年録音。

研鑽の成果としてバッハの作品を録音するのはオルガン奏者にとってとても重大の事だが、アランは幾度となくそれを達成した。3度目の全曲録音は1980年代後半に取り組まれ、ドイツとオランダの優れたオルガンを演奏した。17世紀後半のアルプ・シュニットガー製作によるオルガンでの1985-1990年録音。

2022年2月26日に没後10年を迎えるマリー=クレール・アランのディスコグラフィ。20世紀の最も偉大なオルガニストであり、録音の大半はエラート・レーベルに残されオルガン音楽に大きな位置を占めている。彼女はフランス・バロック期の作品を復活させ、グリニーの代表的作品もその一つ。バッハも愛着を持ったとされ影響を与えてと言われている。31歳で早逝した夭逝の作曲家ニコラ・ド・グリニー(1672－1703)は、フランス・バロックのオルガニストで作曲家。かのJ.S.バッハも彼のこのオルガン曲集を手写して学んだ。多彩な音色と完璧な様式観をもった完成度の高い音楽だが、むしろ深淵な精神性が強く感じられる。1996-1998年録音。  

19世紀半ばフランスで活躍した製作者アリスティド・カヴァイエ＝コルのオルガンはオルガン楽曲の可能性の拡がりを作曲家に示し、1859年に完成したパリ、サン=クロティルド教会のオルガンの関わったフランクは大いに触発された作品を残した。アランの定評高いフランクの作品集、幻想曲やコラールなどを収録。1995年録音。

2022年6月15日ルイ=ダカンの没後250年。 18世紀フランスの鍵盤音楽作曲家を代表するダカンは「カッコウ」が有名だが、フランスのフォーク音楽によるオルガンのための作品集「ノエル」も残している。フランス音楽の伝統的典型作品をアランが見事に演奏、1977年録音。