オペラ・ララ / Opera Rara

カルロ・リッツィ、エルモネラ・ヤオ / Carlo Rizzi, Ermonela Jaho
プッチーニ:歌劇「つばめ」 (1921年最終決定稿) / Puccini: La rondine (Final 1921 version)
2026.10.30 発売/9293.800662
世紀の奇跡、失われた自筆譜の再発見!
プッチーニの隠れた名作『つばめ』が、100年の時を経て真の姿で蘇る。新発見の資料に基づき、作品の全貌と「4つの変遷」を解き明かす歴史的校訂版による全曲世界初録音!
【収録曲】
プッチーニ:歌劇「つばめ」
(ディトレフ・リンドム校訂による1921年最終決定稿)
【演奏】
エルモネラ・ヤオ(ソプラノ:マグダ・ド・シヴリィ)
イヴァン・アイヨン=リヴァス(テノール:ルッジェーロ・ラストゥク)
ファン・フランシスコ・ガテル(テノール:プリュニエ)
マッティア・オリヴィエール(バリトン:プリュニエ(ボーナストラック部分))
エリー・ニート(ソプラノ:リゼッテ)
ニコラ・アライモ(バリトン:ランバルド・フェルナンデス)
ジェシカ・ロビンソン(ソプラノ:イヴェット/ジョルジェット/フルーリー)
フリエス・ロサノ・ロロン(ソプラノ:ビアンカ/ガブリエッラ/マリエット)
ジョアンナ・ハリーズ(メゾソプラノ:スージー/ロレット/ロロ)
デヴィッド・シップリー(バス:ペリショー)
ロバート・ルイス(テノール:ゴバン)
ウィリアム・トーマス(バス:クレビヨン/執事)
BBC交響楽団、BBCシンガーズ
カルロ・リッツィ(指揮)
【録音】
2025年11-12月、ロンドン、BBCメイダ・ベール・スタジオ
ジャコモ・プッチーニ(1858–1924)のオペラ作品群の中で最も数奇な運命をたどった名作、歌劇『つばめ』。長年「紛失・焼失した」とされ、楽壇のミステリーとなっていたプッチーニ直筆の自筆譜が奇跡的に再発見されたことを受け、現存するすべての一次史料を徹底的に検証。これまでの出版譜に存在した無数の誤りを正し、プッチーニが本来意図した瑞々しい音楽の姿を現代にバイリンガルな学術水準で提示する、全オペラファン・研究者・演奏家必携の歴史的出版物です。
なぜ『つばめ』はこれまで正当に評価されてこなかったのでしょうか? 1917年にモンテカルロで初演された『つばめ』は、プッチーニの作品で唯一、名門リコルディ社ではなく「ソンゾーニョ社」から出版されました。そのため自筆譜がリコルディの堅牢なアーカイブに残らず、第二次世界大戦中の空襲によるソンゾーニョ社の被災と共に「灰になった」と長く信じられてきました。確固たる一次史料が欠落していたため、これまで本格的な校訂(クリティカル・エディションの制作)が行われることはなく、本作はプッチーニの主要レパートリーの影に隠れた「周辺的な作品」として扱われてきました。しかし今回の自筆譜の劇的な再発見により、その状況は一変します。
初版(1917年)として世に出る前、プッチーニが1916年に自筆譜上で完成させていた「最初期構想(第1バージョン)」。プッチーニは本作に生涯こだわり続け、劇的構成(ドラマツルギー)を根底から変えた改訂版「第2版(1920年)」(第2版ではプリュニエ役をテノールからバリトンへ変更)。そして「第3版(最終未上演版)」を作り上げましたが、これら改訂版のオーケストラスコアは散逸・焼失したとされています。
ディトレフ・リンドムは、自筆譜をはじめ、スケッチ、プッチーニ自身の直筆修正が残る写譜によるスコア、歴代のボーカルスコアを網羅的に比較。過去の出版譜における「自筆譜の単純な読み間違い」や「文字通りの過剰解釈」によって歪められていたオーケストレーションや音符、歌詞のミスを精緻に洗い流し、極めてクリーンで信頼性の高いスコアを完成させました。この1921年最終決定稿は、この愛されるオペラの中でも、最も豪華絢爛で、かつ悲劇的な結末を描いたバージョンです。プッチーニは、広く知られている1917年版の主要なアンサンブルに大幅な改訂を加え、第1幕と第3幕に新たな音楽を作曲しました。その結果、ルッジェーロが傷心のマグダを突き放すという、激しく衝撃的な結末を迎えることになります。
この演奏は、カルロ・リッツィの指揮による、この1921年最終決定稿による世界初録音です。マグダ役をエルモネラ・ヤオ、その恋人ルッジェーロ役をイヴァン・アヨン=リヴァス、そしてマグダのパトロンであるランバルド役をニコラ・アライモがそれぞれ熱演しています。さらに、主要キャストのプルニエ役とリゼット役として、フアン・フランシスコ・ガテルとエリー・ニートが名を連ねています。また、マッティア・オリヴィエールも参加しており、プリュニエ役がバリトン用に書かれていた1919年版の抜粋パートを歌っています。
188ページのブックレットには、ディトレフ・リンドムによる解説(英)、あらすじ(英仏独伊)、歌詞対訳(伊英)が掲載。(日本語での掲載はございません)

