ピエール・フルニエ（1906-1986）が旧EMIで制作した音源のコレクション。録音年代は古いものが大半ですが、セッション録音のため音質は総じて聴きやすい音となっています。最も古い1937年のアルペジョーネ・ソナタでも、若きフルニエの演奏を楽しむことができますし、1948年のシュナーベルと組んだベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集では緩急の幅の大きな演奏を十分に味わえるほか、1950年代のものはさらに聴きやすい音となっており、クーベリックとのドヴォルザークとハイドンのチェロ協奏曲、サージェントとのシューマンのチェロ協奏曲、ガリエラとのブラームスの二重協奏曲などオーケストラとの共演作品でも十分な手ごたえを感じることができます。