San Francisco Symphonyサンフランシスコ交響楽団
Discography
Berg: Violin Concerto, Seven Early Songs & Three Pieces for Orchestra / ベルク:ヴァイオリン協奏曲、7つの初期の歌曲、3つの管弦楽曲【輸入盤】
ギル・シャハム、マイケル・ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団
Berg: Violin Concerto, Seven Early Songs & Three Pieces for Orchestra / ベルク:ヴァイオリン協奏曲、7つの初期の歌曲、3つの管弦楽曲【輸入盤】
2021.02.26 発売/2193.600902
MTT&サンフランシスコ響による、アルバン・ベルクの刺激的な世界を解析。ヴァイオリン協奏曲では、ギル・シャハムが独奏!
【収録予定曲】
アルバン・ベルク:
1) ヴァイオリン協奏曲『ある天使の思い出に』
2) 7つの初期の歌曲
3) 管弦楽のための3つの小品 Op.6
【演奏】
ギル・シャハム(ヴァイオリン:1)
スザンナ・フィリップス(ソプラノ:2)
マイケル・ティルソン・トーマス(指揮)
サンフランシスコ交響楽団
【録音】
2018年3月22-25日(1)、2018年11月23-25日(2)、2015年1月21-23日(3)、
サンフランシスコ、デイヴィス・シンフォニー・ホールでのライヴ
ハイブリッドSACD仕様
[CD:Stereo / SACD: Srereo & Surround 5.1]
マイケル・ティルソン・トーマス(以下MTT)とサンフランシスコ交響楽団のライヴ録音を発売してきている自主制作盤(SFS Media)の今回のアルバムは、アルバン・ベルクの作品に焦点をあてたもので、ゴージャスで刺激的な世界を解析し演奏しています。
最初の「ヴァイオリン協奏曲」は、ヴァイオリニストのクラスナーから委嘱されて書かれたものですが、作曲前に、ベルク自身も可愛がっていたアルマ・マーラーの娘が19歳の若さで亡くなってしまったため『ある天使の思い出に』という副題が付された音楽に仕上がることとなりました。ここでのヴァイオリン独奏は、ギル・シャハム。左側のピチカートの音がちりばめられたレガートの重音奏法によるメロディでは、完全穏やかなデュオのように再現。多数の弦の交差にもかかわらず空間ができることは無く、ノン・ビブラート奏法を多用しながら、まるでバロック弓で演奏しているかのようにも感じることができます。厚めのオーケストラの音に対して澄んだヴァイオリンの音色を引き出すことによって、シャハムの音は決して押されず、すべてが美しく、アレグロの急激な弓の変化、倍音の豊かな浮力のある明るい音色、MTTのバランスと小さな音にこだわった指揮によって、ベルクのヴァイオリン協奏曲の悲痛な哀愁を、独特な天上の響きのような感覚で引き出しています。
マーラー的な世紀末の音楽のロマン派最後の輝きともいわれる「7つの初期の歌曲」では、ジュリアードを2004年に卒業し、2008年にメトでの「プッチーニ:ボエーム」ムゼッタ役でいきなりデビューし絶賛をあびたスザンナ・フィリップスが歌っています。ベルクの独自な技法が駆使された作品ですが、音楽に込めたメロディアスな部分を彼女のピュアな声音と高い歌唱技術生かして、ベルクの豊かなハーモニーと優雅なメロディの純粋な美しさを引き出しています。
「管弦楽のための3つの小品」では、マーラーの交響曲第6番と同様にハンマーが使用され、またマーラーを敬愛しすぎて指揮棒を奪い取ったと言う逸話もあるほどの作品。これまでMTTはマーラーの交響曲全集を録音してきましたが、ベルクとマーラーの生きた12音技法による激動の世紀末という時代背景をふまえながら、作曲家ベルクが新しい表現を求めた管弦楽のための作品の魅惑的表現を見いだしています。
アルバン・ベルク:
1) ヴァイオリン協奏曲『ある天使の思い出に』
2) 7つの初期の歌曲
3) 管弦楽のための3つの小品 Op.6
【演奏】
ギル・シャハム(ヴァイオリン:1)
スザンナ・フィリップス(ソプラノ:2)
マイケル・ティルソン・トーマス(指揮)
サンフランシスコ交響楽団
【録音】
2018年3月22-25日(1)、2018年11月23-25日(2)、2015年1月21-23日(3)、
サンフランシスコ、デイヴィス・シンフォニー・ホールでのライヴ
ハイブリッドSACD仕様
[CD:Stereo / SACD: Srereo & Surround 5.1]
マイケル・ティルソン・トーマス(以下MTT)とサンフランシスコ交響楽団のライヴ録音を発売してきている自主制作盤(SFS Media)の今回のアルバムは、アルバン・ベルクの作品に焦点をあてたもので、ゴージャスで刺激的な世界を解析し演奏しています。
最初の「ヴァイオリン協奏曲」は、ヴァイオリニストのクラスナーから委嘱されて書かれたものですが、作曲前に、ベルク自身も可愛がっていたアルマ・マーラーの娘が19歳の若さで亡くなってしまったため『ある天使の思い出に』という副題が付された音楽に仕上がることとなりました。ここでのヴァイオリン独奏は、ギル・シャハム。左側のピチカートの音がちりばめられたレガートの重音奏法によるメロディでは、完全穏やかなデュオのように再現。多数の弦の交差にもかかわらず空間ができることは無く、ノン・ビブラート奏法を多用しながら、まるでバロック弓で演奏しているかのようにも感じることができます。厚めのオーケストラの音に対して澄んだヴァイオリンの音色を引き出すことによって、シャハムの音は決して押されず、すべてが美しく、アレグロの急激な弓の変化、倍音の豊かな浮力のある明るい音色、MTTのバランスと小さな音にこだわった指揮によって、ベルクのヴァイオリン協奏曲の悲痛な哀愁を、独特な天上の響きのような感覚で引き出しています。
マーラー的な世紀末の音楽のロマン派最後の輝きともいわれる「7つの初期の歌曲」では、ジュリアードを2004年に卒業し、2008年にメトでの「プッチーニ:ボエーム」ムゼッタ役でいきなりデビューし絶賛をあびたスザンナ・フィリップスが歌っています。ベルクの独自な技法が駆使された作品ですが、音楽に込めたメロディアスな部分を彼女のピュアな声音と高い歌唱技術生かして、ベルクの豊かなハーモニーと優雅なメロディの純粋な美しさを引き出しています。
「管弦楽のための3つの小品」では、マーラーの交響曲第6番と同様にハンマーが使用され、またマーラーを敬愛しすぎて指揮棒を奪い取ったと言う逸話もあるほどの作品。これまでMTTはマーラーの交響曲全集を録音してきましたが、ベルクとマーラーの生きた12音技法による激動の世紀末という時代背景をふまえながら、作曲家ベルクが新しい表現を求めた管弦楽のための作品の魅惑的表現を見いだしています。