The Cranberriesクランベリーズ

Profile

1989年、アイルランドはリメリックで結成。当時バンドはThe Cranberry Saw Usという名前で、ボーカルは二アール・クイン、ベースにマイク・ホーガン、ギターにノエル・ホーガン、そしてドラムはファーガル・ロウラーで活動していた。1990年、ボーカルの二アールが別のバンドの活動に専念すること理由に脱退、新たにボーカルに紅一点ドロレス・オリオーダンを迎えた。

地元のインディーズ・レーベルXeric Recordsで作ったデモをきっかけにアイランド・レコードの伝説的プロデューサー、デニー・コーデルの目に留まり、契約。ザ・スミスを発掘したラフ・トレードの創始者、ジェフ・トラヴィスをマネージャーに、同じくザ・スミスやモリッシー、ブラーらのプロデュースで知られるスティーヴン・ストリートをプロデューサーに迎え、1992年12月にデビュー・アルバム『ドリームス』をリリース。スウェードの全米ツアーに参加するなど広範囲に渡って精力的にライブを行った結果が功を奏し、セカンド・シングル「リンガー」が全米ビルボードチャート8位の大ヒット。アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、そしてイギリスでプラチナ・アルバムに認定され、アイルランド、全英のアルバムチャートで1位を記録した。

1994年10月にセカンド・アルバム『ノー・ニード・トゥ・アーギュー』をリリース。バンドの代表曲である「ゾンビ」を収録したこのアルバムは全英アルバムチャート2位、全米アルバムチャート6位を記録。再び精力的にツアー活動を行った。1995年3月には渋谷公会堂で初来日公演を果たしている。1996年4月には3枚目のアルバム『トゥ・ザ・フェイスフル・ディパーテッド』をリリースし、全英アルバムチャート2位、全米アルバムチャート4位、収録曲「サルヴェーション」は全米モダン・ロック・チャート4週連続1位を記録した。同年5月には来日ツアーを敢行している。

2年間の活動休止を経て、1999年4月には4枚目のアルバム『ベリー・ザ・ハチェット』をリリースし、ヨーロッパ、北米、ラテンアメリカ、南アフリカと再び精力的なワールドツアーを2年に渡り行った。ファースト、セカンド・アルバムをプロデュースしたスティーヴン・ストリートと再びタッグを組んで、2001年10月には5枚目のアルバム『ウェイク・アップ・アンド・スメル・ザ・コーヒー』をリリース。続く2002年9月には自身初のベスト盤となる『スターズ:ザ・ベスト・オブ・クランベリーズ1992-2002』をリリース。2003年にはザ・ローリング・ストーンズのワールドツアーにスペシャル・ゲストとして参加している。同年9月には、メンバー個人のキャリアに専念するためバンド活動の休止を発表した。

2009年8月、クランベリーズは7年ぶりに活動再開、北米、ヨーロッパでツアーを行うことを発表。再びプロデューサーにスティーヴン・ストリートを迎え、2012年にはバンド10年ぶりとなるアルバム『ローゼズ』をリリースした。2017年4月にはアイルランド室内管弦楽団を迎え、「リンガー」「ゾンビ」など自身のヒット曲をセルフ・カヴァー、ジャケット写真もセカンド・アルバムをカヴァーした『Something Else』をリリース。オーケストラを従えたヨーロッパ、北米ツアーを発表していたが、ドロレスの健康上の理由からキャンセルとなった。

2018年1月15日、ロンドンでドロレスが46歳にして急逝。その早すぎる死に世界中から追悼の言葉が寄せられた。バンドは1周忌となる翌年2019年1月15日に8枚目のアルバムとなる『イン・ジ・エンド』のリリースを発表。スティーヴン・ストリートをプロデューサーに再び迎え、生前ドロレスとノエルが作曲、デモを作成した11曲を収録したバンド最後のアルバムを2019年4月26日にリリースする。

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