世界的名メゾ・ソプラノ歌手として大人気の《ジョイス・ディドナート》。今回のアルバムは、有名な「イタリア歌曲集」からの名歌曲を主におき、それを即興的なジャズ・アレンジを施したものです。このために、オペラ、ジャズ、タンゴの名手らが集い、一緒に彼ら自身の自然な音楽言語が時代を超越したメロディが生まれ出されています。 　「私たちは、バロック時代の音楽とクラシック・ジャズ音楽を融合させた新しいサウンド・ワールドを作り出しました。それぞれの音楽の伝統は拡大し、独自のスタイルを作り上げました。そこには楽しさの中に偉大な音楽を讃えることにつながっています。私は皆さんがこのアルバムを何度も聞きたいと思うようになるように歌いました」と、ディドナートは語っています。  

圧倒的な人気と実力を誇るジョイス・ディドナート。バロックから現代まで幅広いレパートリーを持ち、どんな歌でも彼女ならではの優しくも決然とした語り口で歌い上げることで定評のある歌姫です。 2017年にウィグモア・ホールのライヴを録音したこのアルバムは、彼女の表現力の高さを見せつけるような1枚です。中心となるのはディドナートのために書かれたヘギーの新作歌曲集「カミーユ・クローデル～火の中」であり、これは、これまでにも様々な社会的問題を自作に取り入れてきたストーリー・テラーのヘギーらしく、才能ある彫刻家カミーユ・クローデルの手記に基づく衝撃的な内容を持ち、伴奏は弦楽四重奏にゆだねられています。このアルバムでは、ブレンターノ四重奏団にも重要な役割が与えられており、リヒャルト・シュトラウスやドビュッシーの歌曲も全て「弦楽四重奏版」で演奏され、ディドナートの声との絶妙な融合を聴かせています。途中に置かれた夭折の作曲家ルクーの「弦楽四重奏のためのモルト・アダージョ・センプレ・カンターテ・ドロローゾ」の静かな美しさは強い印象を残すことでしょう。 リサイタルのアンコールで歌われたのはシュトラウスの「明日」とグルーバーの「清しこの夜」。彼女が得意とする「明日」、そしてリサイタル当夜がクリスマス・シーズンであったことをそっと知らせる「清しこの夜」。素晴らしい一夜を締めくくるにふさわしい洒落た選曲です。  

《Home Opera シリーズ》

《ジョイス・ディドナート主演によるジェイク・ヘギーの新作オペラ》  

ジョン・ネルソン指揮と若手歌手らによる演奏会形式によるライヴ録音

21世紀のディーヴァが、歌で世に問う..「この混沌とした世の中で、平和を得るために、私達には何ができるの？」

ERATOが誇る、現在大躍進を続けるアメリカの歌姫、自称“ヤンキー・ディーヴァ”、ディドナートと人気指揮者・パッパーノのピアノで贈る、白熱のライヴ！来日記念盤

第54回（2012年）グラミー賞受賞作品。 最も輝いているメゾ・ソプラノ／ディドナートが、歌劇作品の「女役（Diva）」と「男役（Divo）」を歌い分けた画期的アルバム！【2011年作品】

スター歌手の地位を確立した、ディドナートによるベルカント・オペラの妙味。

アメリカン・ディーヴァ、グラミー賞受賞歌手、ディドナーが歌い上げるバロック時代の女王の愛と哀しみの物語。