派手さや演奏効果の面に傾きがちなチャイコフスキーの5番ですが、チェリビダッケの手にかかると外面的な空虚さは無縁となります。ゆったりとしたテンポと意味深い表情が強大な説得力を生み出しています。見栄や効果とは無縁な、充実した音世界。チェリビダッケならではの音楽世界がここに展開されています。

チェリビダッケにとってブルックナーは最重要だった作曲家の一人。この第3番でも独自の世界を構築。

ブルックナーの最も親しまれている《ロマンティック》でもチェリビダッケの姿勢は不変。堂々たる大伽藍。

チェリビダッケが手塩にかけたオーケストラと築き上げた、結晶のような音楽。

悠然としたテンポと徹底的に追求された内声部から浮かび上がる、ブルックナーの本質。

チェリビダッケ美学が徹底された、不朽のブルックナー演奏。

崇高な《第8番》を最高の形で再現したチェリビダッケ。